第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
こんな透明のテントで
寝泊まりするとかは
かなり非日常な経験だし
自分ではここを宿泊先には
到底選ばないだろうからな
「はい、杏寿郎。コーヒー淹れたよ」
みくりが杏寿郎の隣に腰を降ろして
「キャンプだけど、ちゃんと
アメニティもあるしホテルと変わらないね。
はい、お茶請けのお菓子。
うなぎパイ食べるでしょ?」
ミニサイズのうなぎパイが
お茶請けとして用意されていた様で
うなぎパイの乗った皿を
どうぞとこちらに差し出して来て
「貰ったうなぎパイと、
自分用のうなぎパイもあっただろう?」
「いいじゃん、うなぎパイは
沢山あっても、美味しいもん。
あ、そうだ。杏寿郎さ、帰りに
遠回りだけど、福井寄りたいんだけど?」
「っと言うと滋賀経由で帰るのか?
で、尋ねるが、何を目的としてなんだ?
どうせ、アレだろう?五月ヶ瀬食べたいとか
そんな事なんだろう?そんなに食べたいなら
わざわざ寄らなくても、
取り寄せればいいんじゃないのか?」
コーヒーを一口飲むと
むーんとみくりが口を尖らせて
「だったら、滋賀は?」
「休みは25日までだから、
24日に無理して帰る必要も無いがな?
彦根城か?琵琶湖バレイか?
宇治でも良いがな?京都なら京都で
阿闍梨餅食べたいとか言うんだろ?」
「そんな事言われたら悩んじゃうよ」
「そうだな、行こうと思えば
奈良でもいいし、大阪でもいいな。
箕面の滝見たいとか言ってなかったか?」
「大江戸温泉物語の話?箕面か。
違うよ、箕面の滝だったら
もみじの天ぷらでしょ?」
「箕面には、君の好きそうな
昆虫館があるがな。好きだろ?
ちょっと、マイナー寄りのスポット」
はぁーっとため息を付いて
道中が長いからどこかに
寄り道したいとは思ったけど
寄ろうと思えばどこにでも行けるから
何処に行けばいいのか悩んでしまう
「宇治か宇治も良いよね?平等院と
宇治橋に、宇治上神社に橋姫神社」
「お茶しか無いぞ?宇治だけに」
「ここだって、静岡じゃん」
「岐阜でもいいぞ?白川郷があるだろう?」
「白川郷行くなら、アクアトト行きたい」
「水族館に行きたいんだったら、
名古屋にもあるだろう?水族館が」
「あ、って事はかねこさんが
行ってるあそこにも行ける?」
「おさかな広場か?」