第71章 残りの結婚休暇の使い方　前編　お相手：煉獄杏寿郎　現代パロ

シャワーを済ませて杏寿郎に声を掛けたけど
何か考え事をしてるみたいで
私の声聞こえてるのかな？

「杏寿郎、上がったよ？」

「あ、ああ、そうか」

「だから、上がったって言ってるの。
まだ、入らないの？用意しないの？明日の」

私がシャワーしてる間ずっと
ここに居た感じだし
どうしたんだろ？杏寿郎

その後の返事も上の空だったし

変な杏寿郎

明後日からの予定が明日からになったから

浜名湖旅行の用意しないと

キャリーバックに旅行中に着る服を用意して

綺麗に畳んで　圧縮袋に入れると
圧縮して詰め込んで行く
まぁ夏物だからかさ張らないけどね

ある程度　今日の内に詰め込める物を入れて

後のは身の回りの物だから
明日の朝に使ってから化粧水やら
化粧品やらも入れないとな

用意を終えて　リビングをそっと覗くと

まだ杏寿郎はシャワーに行かずに居たから

「杏寿郎、何か淹れようか？
コーヒー飲む？お茶の方がいい？」

「みくり、ちょっと聞いてみるんだが」

「ん？何？」

「今月は…お迎えするのを見送ると言うのは
選択肢としてはありか？」

「ああ、来月の研修の時の事？
その時に何かあったら困るもんね？
いいよ、別に再来月からでも」

いやにあっさりとお許しを得られて

「でも、さっきので出来てたらどうするの？」

「いや、それはどうしようもないが」

「でも、そうするってなって
不安になるなんて、杏寿郎らしくないと言うか。
今は立ち合い分娩とかも出来ないもんね。
一人で産むのは確かに不安だし、
何だか、寂しいけどね」

そうか　コロナ…立ち合い分娩も
産後の面会も断ってるって
産婦人科も多いとテレビでやってたな

孤独な出産の胸の内と言う
そんなテレビの特集をちらっとだけ観たな

「テレビで観たんだけどさ、
妊娠中の検診の付き添いとか
マザークラスへの参加とか、それこそ
お産の立ち合いとかね、中止してる
医療機関が６割以上なんだってさ」

「不安…か？」

「不安」

そんなことないよって言うのかと
思ってたから　らしからぬ返事に驚いた

「不安に決まってるでしょ？
した事ないもん、産んだ事ないし、
あったとしても、嫌だよ。一人とか
あ、でもねオンライン立ち合いとかね
取り入れてる所もあるし、陰性証明で
立ち合いが出来るって産院とかもあるから」