• テキストサイズ

ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第71章 残りの結婚休暇の使い方 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ



千寿郎から
ずっと知りたいと思って居た
大正時代の彼女の最期を聞いて

半夏生の時にみくりが話していた
タコの母親の話を思い出した

飲まず食わず眠らずで
卵の世話をするタコの母親の話を

飲まず食わずで眠り続ける事で
自分の残された命をその時まで引き延ばした

その子が生まれる時が
自分の命が尽きる時だと
その事も覚悟して
例えその子が生まれて来ても

その目でその姿を映す事も
その耳にその産声を聞く事も

ましてや その腕に
我が子を抱く事すらも叶わないのに

「でも、僕は…の個人的な意見だけど
聞いてくれる?兄さん。もしかすると
この家系図で、煉獄千寿郎の子として
扱われている、僕等のひいおじいちゃんね。
その子である、可能性もあるんじゃないかなって」

「確かにこの家系図は、子しか
書かれて居ないから、婚姻関係にある
相手の女性の情報がないが…」

「でも、誰かが引いたんだよ。
この家系図に、この線を引いた人物がいる。
それは、煉獄杏寿郎の父親の煉獄
槇寿郎か、弟の煉獄千寿郎のどっちかが
何かを後に伝える為に引いたんだって
そう考える方が、妥当でしょ?」

「だが、煉獄千寿郎には
3人の子が居るだろう?」

「でも、ほら、若い10代の子がさ
子供出来ちゃって産んでも、
母親の子として年の離れた兄弟みたいに
育てる事ってあるでしょう?
そう熱くならないでって、表立って
記録には残せない事なのは、
2人は当時婚姻関係じゃなかったんだし
両親が鬼籍じゃ仕方ない事じゃないの?」

届いたまぐろの山掛けを食べながら
千寿郎が杏寿郎に話をして来て

「果たして俺が、今聞いた話を
伝えたとして、彼女は納得してくれるのか」

ぱちぱちと千寿郎が
驚いた様に目を瞬かせると

「あの人のあの感じじゃ、それを
気にする人じゃないと思うんだけど。
兄さんはさ、誰の為に知りたい訳?」

千寿郎の探る様な言葉に
思わずドキッとしてしまった
確かに今の俺の妻であるみくりが
それを知りたがるのは不自然だ

「兄さんを見てると、まるで兄さんは
大正時代のみくりさんと
話でもして、頼まれ事でもされたみたいだね」

頭の回転が速い弟だ
今更訂正しても遅い…な

「千寿郎の察してる通りだと言えば?」

「兄さんは憶えて無かったんでしょ?
みくりさんの事」

/ 4730ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp