第70章 秘密の個人授業 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ高校生
「じゃあさ。みくりチャン、
皆で勝負しようよ?揃えるんじゃなくて
玉を溝に入れた数で勝負しねぇ?」
そう彼の得意ジャンルなのか
宇髄が勝負をしようと持ち掛けて来て
「勝負?と言う事は、何か
勝つと良い事でもあるのか?」
「それは、一番勝った奴が
決めりゃいいだろーがよ」
どうでもいいからさっさとさせろと
言いたげに不死川が言って来て
「でも、これ、全員分ねぇし、
ペアで、チーム戦でいいでしょ?」
確かにスマートボールの台は
全員分ないけども
「あら。だったらしのぶが
冨岡君と組めばいいわ。で、
私は不死川君と一緒でもいいかしら?」
「ねっ、姉さんが勝手に
ペアの相手を決めないで」
カナエの言葉にしのぶが
不満を露わにするが
必死なしのぶに対して
余裕しかない様子のカナエが
にこにこと笑顔をしのぶの方に向けて来て
「あら、いいじゃない?
こう言うのは男女のペアの方が
盛り上がるでしょ?ね?それに
しのぶは、さっきから冨岡君に
あれこれ言いたくてうずうずしてるでしょ?」
既に自分だけで始めていて
要領を今一つ掴んでない様子の冨岡に
しのぶが意見を言いたそうにしているのを
カナエはちゃっかり見ていた様子で
それをしのぶに指摘してくる
「そんなんじゃありませんっ!
私はただ、冨岡さんがッ…
あまりにも下手くそ過ぎて気になるだけでッ」
それまで自分の世界で
黙々とスマートボールに興じていた
冨岡が顔を上げて
「俺は、下手くそじゃない。
スマートボールをした事がないだけだ」
「それは、さっき聞きました!」
「あー、胡蝶、冨岡はハンデだから
しばらく練習しといていいから。
ボール最初からお前らのチームは
プラス3で加算すっから」
そう言って宇髄がしのぶに手を振って
今の内に2人で練習をして置けと促して
不満そうな顔をしていたしのぶが
むくれッ面をしながらブチブチと
文句を垂れつつも
冨岡に熱心に指導をしていて
何だかんだで胡蝶のやつも
冨岡が気になって仕方ないんだなと
みくりはその姿を見ながら考えていて
「えっと…、そこは、どうするのかしら?」
そうカナエがこちらを見ながら言って来て
「どうする…?」
そのカナエのどうするに
煉獄が返して首を傾げると
「3人で1チームになるのかしら?」
そうカナエが続けて来て