第70章 秘密の個人授業 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ高校生
「それに、ふたりだけだと
変な誤解をされるかも知れませんしね?」
「お前は、そんな馬鹿な事を
言いに、ここに来たのか?」
いいえと煉獄が首を左右に振ると
「とても、お似合いですねと
言いに来ただけですけども?」
それだけですからと言うと
こっちからの返事を待たずに
前の塊の中に戻って行って
自分の腰に挿していた
うちわでみくりが顔を隠しながら
その前を歩く煉獄の後姿を見ていた
ドキドキと自分の心臓が騒がしい
イチイチ煉獄の言動は心臓に悪い
射的をすると男子達は
射的の屋台で4人で
誰が一番景品が取れるかの勝負を始めて
その様子をいちご飴を食べながら見守る
リンゴは大きすぎるし途中で飽きる
小粒のイチゴが5つ串に刺してあるから
一つを口に入れて食べられる
胡蝶姉妹は色付きの綿菓子を
それぞれに食べていて
綿菓子を食べているだけで
絵になるな この二人は
「男の子達は楽しそうね?
私達も女の子だけで、遊びましょ?」
そうカナエに誘われて
その近くにあったヨーヨー釣りをして
釣れても釣れなくても2つ貰えるらしく
白と赤のヨーヨーを貰った
こっちが終わる頃には
あっちも終わって居たらしく
私の手にあるヨーヨーが
気になって居る様子だった煉獄に
彼に合いそうな赤いヨーヨーを渡した
「物欲しそうに、見えましたか?俺」
「ああ、見えた。違ったか?」
みくりの手から受け取った
ヨーヨーを自分の指にはめて
煉獄が手でヨーヨーを数回つくと
「なぁ、次は皆で
スマートボールしようぜ?」
そう不死川が声を掛けて来て
皆で間隔を開けて設置された
スマートボールの台で
これなら男女も関係なく
勝負が出来ると不死川が持ち掛けて来て
「この球が溝に入ればいいのか」
「一列、揃えばいいんですよ」
スマートボールをした事がない冨岡に
しのぶが簡単に説明をする
「ビンゴゲームみたいなものか、理解した」
「あっ、ちゃんと聞いて下さい冨岡さん」
しのぶの話を半分程度に聞いて
始めてしまうのは
マイペースな冨岡らしいのだが
「先生は?スマートボールはお得意で?」
「そうだなぁ、輪投げほどではないが。
それなりに、出来るぞ?
何せ、小学生時代は輪投げのみくりと
呼ばれていた位だからな」