第70章 秘密の個人授業 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ高校生
自分ではその状況になんら
危機感らしい危機感も持って居なかったが
この状況ですらが既に危機しかなくて
女として随分とカラカラに
乾ききった様なそんな生活を
自分がしていたのだと気がついて
これは 学園長も心配して
見合い話も持ち掛けられて当然だなと
そう思うと 恥ずかしくなってしまった
だからと言って 煉獄と
そう言った関係になるのが
望ましいとも言い切れないし
道ならぬ道でしかない……からだ
そこまで 自分の勝負下着の
一枚を握りしめて考えていて
自分がずっとビキニのままだと言う
現実に気がついた
「っと、こんな事をしてる場合じゃないな」
握ったままの勝負下着があって
自分の枯れ果てた生活に
一滴の水分でも与えてみるかと
その下着を持ってそのまま
シャワールームへ向かった
シャワーを済ませると
その勝負下着を身に付けて
パジャマに着替えた
前に買うだけ買って放置していた
メディヒールのシートパックを
風呂上がりの顔に乗せながら
ドライヤーで髪を乾かしていると
ある事に気がついた
「ああ。今日のあの
小テストの採点をすっかり忘れてたな」
夏場なのを良い事に
適当な所でドライヤーを置いて
シートパックを乗せたままで
机に向かうと小テストの採点を始める
大した問題量でもないから
採点は1枚だけだし5分もあれば出来る
そして 予想通りだが
満点の小テストの採点が終わって
その解答用紙を テーブルの上に戻した
はぁーっとため息を付いて
「煉獄…、お前は
何を好き好んで私みたいなを…、
口説き落とそうとしてるのかと
小一時間ぐらい、私としては
問いただしてやりたい気分だが…な」
そう言いながら顔に乗せていた
シートパックをゴミ箱に捨てて
袋に残って居た化粧水を
パックが終わった後の顔から
首に向かった馴染ませて行く
「明日…は、浴衣で
煉獄達のグループと花火か…」
只の引率ではあるが
数年ぶりの花火はちょっと楽しみだったりする
随分と久しぶりに付けた勝負下着は
私の気分を少し高揚させてくれたのも確かで
ベットに潜り込んで
その日は眠る事にした
そう それまでは良かった
良かった…んだ
そう 気がついたら私は
個別指導室にいた
連日煉獄に補習授業をしている
あの部屋だ
これは夢なんだと すぐに分かった