第70章 秘密の個人授業　お相手：煉獄杏寿郎　現パロ高校生

「今は晩婚の時代だ…、平均初婚年齢も
時代の移り変わりと共に推移してる」

「厚生労働省のデータによれば
少し古いデータにはなるが、
令和元年の平均初婚年齢は、
男性が31.2歳、女性が29.6歳。
平成７年のデータからしても、
年々晩婚化が進んで居るのが分かるな
それだけ社会が男女平等になって居るのが
その背景にはあるだろうが…それ以外の理由として」

そうみくりが近年の晩婚化が
進んで居る原因について
社会の教師らしい話をして来て

「後は、そうだな女性の
収入が上昇してるのに、男性の
収入の上昇はほとんどなく、子育てや
年金の減額による老後のお金の心配
そう言った事も、晩婚化を進めている
要因の一端ではあるな…」

とそこまでその時代背景を説明して
みくりがこちらを見ている
杏寿郎の顔を見て　喋り過ぎたかと
思ってその続きを話すのを止めると

「なら、尚の事、お急ぎになられる
必要はないのでは？」

「あくまで平均の数字で、一番多い
女性の初婚年齢は２６～２７歳だぞ？」

「その年齢で結婚しないと、
いけない訳では無いでしょうに、違いますか？
あくまでデータはデータだ。
２６か２７で結婚しないと、
幸せになれない訳でもないでしょう？
それこそ、一生涯を左右する事なのだから
慎重になるべきだ、貴方の人生に関わるのだから」

んん？？ちょっと待て？？
年齢ばかりを気にして
結婚を急ぎすぎるなと…私は
この目の前の１７歳の生徒に言われているのか？

だが…確かに　言われても見れば
年齢ばかりを気にして　名前も憶えて無い様な
興味の欠片にも惹かれてない男と
結婚をして体裁と世間体だけ整えて

それは自分の幸せなのかと言われれば

それはそれではある

「確かに、煉獄、お前の言う事は一理ある」

「なら、見合いの話は一旦白紙に？」

「ああ、それは、どうかな？と
学園長に打診されただけだ…だから…、ん？」

ニコッと目の前の顔が
笑顔に変わったのが見えて
しまったと思った時には遅かった

「そうでしたか、それを聞いて安心しました。
先生。なら、その話その物も、そこまでの
詰めた話でも無いと言う事の解釈をしても
良いと言う事ですね？…良かった」

「お前っ、一人で納得をする…な」

ガタンと杏寿郎が席から立ち上がると
回答用紙をこちらに差し出して来て