第70章 秘密の個人授業 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ高校生
「少し、寝苦しかっただけだ…。
今日は、時間の終わりに補習の
中間の小テストをするからな」
小テストと言う単語をみくりが出すと
その言葉に杏寿郎が反応して
ホワイトボードを写していた手を止めると
「先生」
「何だ?」
「先生は、明日の夜に何かご予定は?」
明日の夜?明日の夜どころか
恋人もいないし コロナが蔓延してるのに
食事や飲み会を自粛しろと上から
お達しも受けているのだから
今日も 明日も明後日も何も予定は無いし
今年の盆の実家への帰省も
見送ると連絡したばかりだ
「私の、明日の予定を聞いてどうする?
明日は、特に何も予定はないが?
それが、どうかしたのか?煉獄」
「だったら、先生に
折り入ってお願いしたい事がありまして」
そう言ってこちらにある事を申し出て来て
「明日の花火の…引率を、私にか?」
明日の地元の花火大会に
数人のグループで学生だけで行くので
引率をして欲しいと申し入れられてしまった
コロナの影響で地元での
花火大会も3年ぶりに開催されるし
混雑が予測されている
出来る事なら感染のリスクを避けるべきだろうが
高校生らしい夏の思い出の
1ページを妨げるのもなぁとも思うし
まぁ ふたりきりでもないし
キメツ学園の生徒の引率でなら…
仕事の一環だと言えなくもない…か
「いいだろう。別に明日は
予定も特にないしな、付き合わなくもない」
そうみくりが返事を返すと
その返事が予想外だったのか
杏寿郎が驚いた顔をしてこちらを見ていて
「どうした?何故、そんな顔をする?
お前が、言い出した事だぞ。煉獄」
「いえ、予想外…だったので。
後、もう一つ、明日の花火の事で
お願いしたい事がありまして」
「お願い?何だ?
頼みついでにと言う奴か?」
「実は…」
この補習が終わったら
不死川に平謝りだな
朝のLINEは行かないと断ったからな
不死川と宇髄のは上手く俺に
合わせて貰う事にして
後はそうだな胡蝶妹 胡蝶妹に連絡して
胡蝶姉を連れて来て貰おう
不死川は胡蝶姉に気がある感じだったし
胡蝶妹は冨岡に来て貰えれば
何とかなりそうな気がする
そう明日の為に色々と算段をしていると
じっとみくりが杏寿郎の顔を
不思議そうな顔をして覗き込んでいて
「どうした?煉獄、補習中に考え事か?」