第70章 秘密の個人授業 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ高校生
とんでもない夢を見てしまった…
あまりにもリアルすぎて
夢の中の場所も
今ここに居る私の家の
私のベットの上だったのだから
夢から目覚めた 今が現実なハズなのに
ドキドキと心臓が騒いで落ち着かない
「今のは…、夢、そう、夢だ」
さっきの煉獄に抱かれる夢を
思い出すまいとしても
鮮烈な夢の記憶が頭から離れない
「寝る、寝よう。寝なければ」
そう布団を被り直して
ベットの上でのたうつも
眠気が起きては来ずに。
寝ようとしてるのに眼が冴えて行く
ガバッと身体をベットから起こして
「こういう時はだな、単純作業だ…
羊だ、羊を数えれば…とは言うが、
作業でもしながら眠気を待つか…」
作業と言う名の追加試験の問題を
考えている内にいつの間にか
東から空が白み始めていて
いつもの時間にセットした
アラームが起床の時刻を知らせて来る
「う…んっ?朝…か」
試験問題を作りながら
いつのまにかウトウトと
うたた寝をして居た様で
無理な体勢で寝ていたせいで
身体のあちこちが軋んで痛む
ちゃんと寝なかったから
寝たのか疲れたのか分からずに
洗面と朝食と身支度を整えると
今日も個別夏季補習の為に
みくりは車に乗り込んで
キメツ学園を目指した
ーーー
ーー
ー
その頃 杏寿郎は
いつもの時間のいつもの電車に揺られながら
友人の不死川と宇髄とLINEをしていた
明日の花火大会を一緒に観に行かないかと
そう不死川が言い出して来て
俺は行かないとLINEを返して置いた
付き合いが悪いと言われたが
俺が興味がある女性は
ナイスバディの水着美人でも
ましてや
しっぽりとした
浴衣美人でもないのだ
それに俺はこの補習を受ける為に
わざとテストでこの教科だけ
悪い…点を取ったのだからな
頑なな眼鏡美人の待つ
特別指導室の戸を開くと
「ああ、おはよう。
煉獄、今日も10分前だな」
そう言って膝の上に置いていた
小型のノートパソコンを閉じて
机の上に置くと
「おはようございます、先生」
時間通りに補習授業が始まって
要点をまとめた内容を
ホワイトボードに書き記して行く
「先生、昨日もあまりお休みに
なられて居ないご様子」
ドキリと胸が跳ねる
お前とそうする夢を見て
こっちは寝不足だと言うのに