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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第69章 なつのおはなし ※裏なし掌編 お相手:色々


しばらくその場に立ち尽くしていたが
しのぶから預かったメモを思い出して

カサカサとメモを開いて
その内容に驚いてしまった

夏に乗じた露出狂が街に
出没してるので
護衛として義勇を連れて行く様にと

後 包帯を急ぎでではなくて
ゆっくり買いに行って来いと書いてあって

要するにデートをして来てもいいよって
意味なのだろうが…

自分の私室にその目もを胸と手の
間に挟んだままで歩いて戻ると
みくりの自室の椅子に
ちょこんと腰を掛けて座っている
義勇の姿があって


「帰った…のか?」

「しのぶちゃんが追い払ってくれたけど…ッ
ねぇ、義勇君の目的って…」

「仕事…は、いつ終わる?」

そう今日は 元々
彼とは約束は交わしてなかったから

もしかして 私の仕事が終わるのを

ここで待つ…つもりなのだろうか?

「私の仕事が終わるの…待ってたら、
夜になっちゃう…よ?義勇君」

「……居ても…いいなら。それでいい」

待つって事?夜まで?ここで?

はぁ…とみくりがため息をついて

「今から、街まで
しのぶちゃんのお使いに行くんだけど?
その、こんな季節だから…、
露出狂…が出るらしくて、時間が余って
暇そうな、義勇君に護衛して貰えって…これ」

しのぶの走り書きのメモを
みくりが義勇に差し出して来て
義勇がそのメモを受け取って目を通す

「相分かった。
その役、買って出なくもない」

そうどこまで分かってるのか
全く分かってないのか
淡々としたあの口調で言って

上の白衣を脱いで着物だけになると
ふたりで蝶屋敷を後にする

バス停で街へ向かうバスを待ちながら

隣に立って居る義勇に
みくりが声を掛けた

「ねぇ、義勇君は何で、
あんなに追いかけられてたの?」

そうこっちが素朴な疑問を抱いていたのだが

「今が夏だからだ」

「確かに今は夏だけど…」

「この季節に見る、水の呼吸は
涼し気に見えるらしい…俺は
いつ見ても。同じにしか見えない…」

水の呼吸と言っても
実際に水が出てるのでは無いのは
義勇自身が良く知っている事で。

要するに暑い夏を
義勇君の呼吸を見て涼みたいって事?

「でも、3人にモテモテ…だったよ?」

「お前は…?そう思うか?」

ジッとその深い青い目に
見つめられてしまって
上手く言葉が紡げそうにない


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