第69章 なつのおはなし ※裏なし掌編 お相手:色々
「え、あ、その…う、うん」
そう自分が感じたままの
返答を彼に対して返すと
「そう思われるなら、
みくり、お前…がいい」
夏に人気の彼の
一番人気はどうやら…
私…だったようです
「ねぇ、義勇君。街に着いたらさ。
夏を涼しくさ、しに行かない?
前に行った、フルーツパーラーで。
夏だけのメニューでかき氷してるんだって」
「それが、お前の望みなら、
付き合わなくも…ない」
丁度バスが来て
2人で乗り込むと
空いていた席に腰を降ろした
「楽しみだね?かき氷」
「ああ、そうだな」
「義勇君」
「どうした?」
夏に人気の彼…だけど
「私は、夏じゃない季節の
義勇君も、好きだけどね?」
「…そうか」
私にとっては
一年中 人気の彼でしかなくて
夏に人気の彼
ー 終 ー