第68章 7月のある週末の話 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そのまま眠っているみくりの
寝顔を見ていると
眠気が起きて来て
少し自分もウトウトとするかと
ほんの10分15分程度のつもりで
自分の意識を手放した
様子を見に来た
クインテットのスタッフに
声を掛けられて起こされると
ほんの15分のつもりが
それなりに眠ってしまって居た様で
軽食にとサンドイッチを用意して貰ったので
まだ眠そうにしている
みくりの肩を叩いて起こして
起きてすぐだが食べられるかと尋ねると
頷いていたので
「食べるなら、
起きないと食べれないぞ?」
みくりは朝の寝起きはいいが
昼寝をすると起きるタイミングが悪いと
こんな風にまた寝てしまうから
何度か肩を叩いて
目を醒ますように促すと
ぼーっとした顔をしてこちらを見て来て
「おはよう。目が醒めたか?」
「んんっ、まだ眠い…ッ」
「あんまり寝ると、夜に寝れないって
後悔する事になるぞ?みくり。
君はどうして、朝の目覚めはいいのに、
昼寝の目覚めはすこぶる悪いんだ?
ほら、起きないと、サンドイッチなくなるぞ?」
「へ?サンドイッチあるの?」
そう今度はすっと目を醒ましたので
こっちがそれの理由を聞きたい位だが
「美味しそう、スコーンもある」
「アフタヌーンティークルーズの
残りらしいけどな?ケーキもあるぞ」
サンドイッチにスコーンにケーキ
確かにアフタヌーンティーセットだ
「スコーン、ブルーベリーのジャムと
アプリコットのジャムある」
「君はこっちのがいいんじゃないのか?
クロテッドクリーム」
一緒に添えられていた
クロテッドクリームを
みくりから見える場所に
杏寿郎が置いて来て
「クロテッドクリーム。美味しいやつ
スコーンが3倍美味しくなるやつ。
これだけでもいいし、ジャムと
半々にしてもいいし、間違いないヤツ」
美味しそうにスコーンを食べている
みくりの姿を見ていると
もっと美味しい物を
食べさせてやりたいと思えてしまう
「みくり、美味いか?」
「うん、美味しい幸せ。
これに蜂蜜あったら、もッと最高」
「聞いてみるか?」
「いや、いいよ。お客さんで
来てるんじゃないもん、今は。
そんな厚かましいお願い出来ないよっ」
そう言って
備え付けの電話で電話を掛けようとした
杏寿郎を止めて来る