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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第68章 7月のある週末の話 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ 


樹奈がこちらに気が付いて
小さく手を振って来る

その唇の動きで
私の名前を呼んでいるのが見て取れて

ギャラリーに再び頭を下げると
ピアニストにアイコンタクトを送って

2曲目の演奏が始まって

コンベンションセンターの中に
大声量のミックスナッツが響き渡る

マイクを通して居ない人一人の身体から

これだけの大きさの声が出ているのかと
身体中の毛穴が逆立っていく様で
その歌声に圧倒されてしまう

ピアノの後ろにある
らせん状の階段を
二階から ゆっくりと

燕尾服姿の男性が降りて来て

突然現れた 燕尾服の男性に
ギャラリーの視線が集まると

その異様な空気を樹奈も感じ取った様で
思わず後ろを振り返ると
燕尾服の男がバイオリンを構えて

ミックスナッツのピアノ演奏に
バイオリンの音を重ねていく

樹奈はその2人を交互に見て
納得が付いた様で
自分がこのドッキリを仕掛けた方と
思って居たがダブルドッキリで
しかけられた方だと悟った様だが

それを歌声に見せる事なく
ミックスナッツを歌い切って

周囲のギャラリーから大きな拍手と
歓声と口笛が聞こえて来る

「杏寿郎、凄かったね?」

「ああ、流石、プロの競演だな。
音の違いに身体が震えてる」

音楽に詳しい訳じゃないが
凄いと言うのは素人でも分かるので
みくりも他の観客と一緒に
大きな拍手を3人に送って居て
杏寿郎も同じ様に拍手を送った

その後はギャラリーに対しての
ネタバラシをして
アンコールに答えて
千本桜を演奏と生歌のコラボで
そのゲリラコンサートは締めくくられた

演奏を聞き終えて
コンベンションセンターの外に出ると
丁度 あちらに戻る時間になろうとしていて

「まるで、こっちのスケジュールに
合わせたゲリラライブだったのかもな?」

「そうかも、私が、樹奈ちゃんの
公演は東京での開催が多いから
コロナで行けないって言ったから。
こっちで、聴けるようにしてくれたのかも?」

色々とコロナの関連の規制が
緩みかけて来た時の感染拡大だからな
今の感染拡大の勢いを考えると
東京での公演を観に行くのは
難しくなるばかりだろうからな…

「杏寿郎?どうしたの?」

「いや、何でもない。
俺達も、仕事頑張らないとな」

「ねぇ杏寿郎、おかしいと思ったんだけどさ。
代休、月曜日だけのなの?明日も仕事だよね?」
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