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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第67章 7月のある週末の話 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ 



「そう言ってくれるけど、
でも、どうしてもひとつだけ
思い出したい事がある…の
でも、どう頑張っても、思い出せないッ」

「胡蝶か…宇随先輩…だったら
それは知って居そうか?」

ガシッとみくりが
杏寿郎のバスローブを掴んで
自分の身体の方に
杏寿郎を引き寄せて来て

「槇寿郎様、槇寿郎様か
千寿郎君なら…、ご存じに在られるかも」

こっちはあっちの彼女だ
だが 彼女の心残りは恐らくは…

スルッとみくりの身体に
自分の腕を回して抱きしめる

「貴方の気掛かりは…、
俺が必ず解決すると約束する。
…だから、安心して
俺に委ねてはくれないか?
教えて貰いたい、貴方のその
気掛かりの内容を…」

同じ顔 同じ声なのに
こうも纏う空気が違うのか

杏寿郎の言葉にみくりが頷いて

じっと潤んだ瞳で
下からこちらを見つめて来る

「それは、あの時の俺にも
知られたくない事では?」

「杏寿郎さんに、合わせる顔が…私には」

みくりにも知られたくない
そして大正の俺にも知られたくない

大正の彼女が知りたい事を


彼女が俺に打ち明けて来て


杏寿郎がその言葉に
自分の耳を静かに傾けると


「その、貴方の憂いは…俺が
必ず、晴らすとお約束…します。
貴方のその憂いを俺にお預け頂きたい」

俺の言葉に彼女が頷くと
そのまま俺の身体に倒れ込んで来て

スゥ…スゥ…と寝息を立てていて

その間抜け面にも見えるが
気の抜けた寝顔を見ていると

むぎゅっと鼻を摘まんで起こした


「むっ、ぐっ、杏寿郎っ!!
何で鼻、摘まんだりするのさ!
息できなくて、苦しかったんだけど?」

「戻った…な」

いつも通りの悪態をついて来る
みくりを見ると
酷く安心してしまって
身体の力が抜けてしまった

「戻った?ああ、のぼせて
倒れて、あれ?私…、あれ?」

「とりあえず、今日は俺も君も
本調子ではないしな、このまま休もう。
と言いたいが、君はポカリでも
飲んでからの方がいいな、飲めるか?」

部屋の備え付けの冷蔵庫から
ポカリのペットボトルを持って
杏寿郎が布団に座っている
みくりにそれを手渡して来る

杏寿郎の手から
ペットボトルを受け取って
ポカリを身体に流し込む

「落ち着いたか?」

「うん、大分…落ち着いたみたい」


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