第67章 7月のある週末の話 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「だってぇ、ちょっと美味しそうに
見えたんだってばグミが」
そう言いながら持参していた
メイク落としシートで
自分の顔をふきふきと拭きだして
「目の前で落とすのか?」
「え?夫婦なのに?杏寿郎。
そんなの気にするの?
毎日すっぴん見てるじゃんかっ。
それに、離れたら離れたで拗ねる癖にさ」
みくりのその言葉に
むっと杏寿郎が顔を顰めると
「確かに、それは否定しないが」
「そうだよ、お風呂先に入るって
言おうとしたら、拗ねてたじゃん」
「だって、折角の檜風呂なんだぞ?
一緒に入りたいだろう?」
何か今日の杏寿郎
酔ってる時に世話したからなのか
いつもよりも子供ぽい様な気がするな
拗ねるし不貞腐れるし甘えるし
ちょっと酔いが抜け切れてないのかな?
「じゃあ、ちょっとだけお湯抜いて
熱いお湯、足し湯してくるから。
一緒に入るんでしょ?檜風呂」
「だが、もう、大丈夫そうだ。
一緒に入ろう、みくり」
ーーー
ーー
ー
洗い場も広かったから
2人で一緒に入っても余裕があって
同時に身体を洗う事も出来たから
髪の毛と顔と身体を洗って
2人で入っても余裕のある
檜風呂に浸かる
「2人で浸かっても余裕だな、
子供2人ぐらいなら入れそうだな」
湯船の空いているスペースを
計算して杏寿郎が言って来て
「アクアトピアもみなと博物館もあるし、
あっちの商業施設にも、子供の
遊べる大きな遊び場があったよね?
ボールプールとかトランポリンとか
ゲームセンターに併設されてるやつ」
それにしても七夕の時もだったけど
杏寿郎 何気に子供の事ばっかり
言ってる様な気がするし
あの生理前で体調悪かったのも
妊娠したと勘違いして
妊娠 出産関連の本とかも揃えちゃうし
広い湯船の中で
自分の両膝を抱え込んで
体育座りをするようにみくりが座ると
自分の膝の辺りに口を付けながら
「杏寿郎的にはさ…、何時頃とかって
考えてたりとかさ、する?」
「いつ?何の話だ?」
「いや、その…やっぱりすぐにでも、
欲しい…感じだったりとか、する?」
「どうしたんだ?急に。
まぁ、いつまでも若い訳じゃないし
産んで終わりって訳でもないだろうからな。
走り回る子供の面倒見るんだったら…
とかは、考えなくもないがな?」