第67章 7月のある週末の話 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
1階降りて外に出ると
向かい側の建物にある
コンビニで水とウコンの力を買って
3階に座らせて置いた杏寿郎の元に戻ると
見知らぬ女性と話をしていて
こっちに気が付いた女性が
そそくさと慌てた様子で
そのまま去って行ってしまったんだが
「さっきの人は?」
「いや、ここに泊ってるから
部屋で休まないかと言われてたんだ。
それを丁寧に断っていた所だったんだが。
妻と一緒だからと言ってるのに、
信じて貰えなくてな」
「足に来るまで、
お酒に飲まれてる杏寿郎なんて
お持ち帰りしてどうするんだろ?
とりあえず、水ね」
ペットボトルを手渡すと
そのまま喉を鳴らして飲み始めて
杏寿郎の隣にストンと
みくりが腰を降ろすと
「でも、珍しいね、杏寿郎が酔うなんて」
「何でもないつもりでも、
それなりに、忙しかったからな。
疲れが知らない内に溜まってたのかもな」
「今日は、落ち着いたら
あの檜風呂に入って、早めに休もうよ。
ダブルじゃなくて、ツインの部屋だから
ベットもゆっくり使えるでしょ」
そうだ あの部屋ダブルじゃなかった
大きめのサイズのベットが二つ
それも離れて配置されていて
「なっ、みくり。
いつも一緒に寝てるのに、別に寝るのか?」
「ええ?そこ、そんなに驚く所?
だって、部屋ツインだったじゃん
あのベットに、2人はギュウギュウだよっ」
っと思わず声を荒げてしまって
慌てて自分の口をみくりが塞いだ
「後、その…夜の事、なんだが…その」
「いいよっ!そこは、
今言わなくてもッ、いいから。
もう、明日仕事あるんだから、
今日は休もうよ?ね?後…部屋に
戻ってからでいいんじゃないかな?」
「そっ、そうだな!
この話は、一旦お終いにしよう」
まぁ杏寿郎が
こっちに申し訳なそうにしてる理由は
分かってるんだけどもね?
こっちもお酒がそれなりに入ってるから
そうしたいって気持ちもちょっとはあるけど
「おトイレ、何回か行けば
酔いも醒めて来るだろうけどね。
どう、ちょっとは動けそう?」
「ああ。さっきみたいに
君が支えてくれたら歩けそうだが、
ずっとここに居る訳にも行くまい」
お店を出た時の様に
彼を横から支えつつ
腰に手を回されて
身体の側面同士で支えると
エレベーターに乗り込んで6階へ向かった