第67章 7月のある週末の話 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
微妙にどのコースとも
内容が違うんだよなぁコレ…
多分杏寿郎が私の好みに合わせて
食べたがるだろうなって物を
入れて貰ってるんだろうけど…
前菜の4種類の盛り合わせを食べながら
杏寿郎の顔を見ていると
杏寿郎がどうかしたのかと言いたげに
こちらを見て来るから
「そんなに、
杏露酒が届くのが、待ち遠しかったか?」
「違うよっ、でも後で、杏露酒飲んだら。
あっちも飲みたいな、ライチ酒」
そう言えば みくりは
ライチ好きだったか
そんな話をしてる間に
注文したドリンクが届いて乾杯をしていると
前菜の次のスープが届いて
割と大きなフカヒレが入って居たから
結構 コースとしては良い値段かなぁっと
ハイブリットコースみたいな感じだけど
「どうしたんだ?不味いのか?」
「ううん?フカヒレのスープ好き
でも、フカヒレ作るの難しいって
かねこさんが言ってたよ」
また 気まぐれクックか
「でも、難しいし工程が複雑だから
高級品なんだろうね、フカヒレって」
「味のある物でもないだろう?
フカヒレ自体には」
「まぁ、確かにフカヒレにも
その上に乗ってる金粉にも
味らしい味は無いけどもさァ」
それから 北京ダックに
鮑のオイスターソース炒め
八宝菜の様な野菜炒めに
カニの身の入ったあんかけチャーハン
ちょっとしたデザートの
点心の盛り合わせで
味付けの濃いい料理で
お酒もそれなりに進んで居たし
紹興酒美味しかったみたいで
杏寿郎もそれなりに飲んでいたから
「ねぇ、杏寿郎…杏寿郎って
確か、紹興酒相性悪く無かった?」
「いや、その…口には美味いんだ。
美味いんだがな?その、あれだ
ちょっと身体にはな、合わないんだな多分」
ふぅっとみくりがため息を付いて
そのまま杏寿郎の前に立つと
「ねぇ、杏寿郎。立てる?
合わないの知ってるクセに
沢山飲むから、悪いんだよ?」
杏寿郎の腕を握って立ち上がらせると
そのまま腰を抱いて来て
自分のバランスを取りながら
私を支えにして移動する
「とりあえず、部屋戻ったら
お水沢山飲まないとね?
明日に残って、
二日酔いとかしない様にしなくちゃ」
会計をカードで済ませて
杏寿郎をエレベーターホールの椅子に座らせると
「ちょっと、下まで
行って来るからここに居て」