第67章 7月のある週末の話 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
ぴくッとその言葉にみくりが反応を示す
地方の自治体の観光PR動画制作??
バスタオルを巻いて温泉に入ったり?
地元の食材の美味しい物を食べたり??
地元のアクテビティを楽しんだり?
オススメのお宿に泊まったり?
もしかしたら 1泊2日のモデルコースとかと
そんな観光地各所を巡ったり?とかとか??
「カメラ映えするだろ?お前等。
まぁ、別にカメラ映えするのが
理由だったら、竈門と栗花落とか
胡蝶と冨岡でもいいだろうって声もな」
「やりますっ!!行きたいです」
そう言ってからハッとした
行きたいって思い切り言ってしまった
「そうか、先に君のご主人に話したんだが。
ご主人の方は、君が良ければいいそうだ。
早速、月末からだからな、この件の
担当は竈門がしてるから詳細は竈門に聞いてくれ」
「あ、はい、畏まりました」
係長が時計を指差して
「もう、出るんじゃないのか?時間だろ?」
「ああっ、はい、すいません。
それでは、失礼します、係長」
慌てて 自分のデスクを片付けて
そのまま部署を後にする
タイムカードを出張にして
IDカードになっている社員証を機械にかざす
駐車場に向かうと
既に車の中に杏寿郎の姿があって
そのまま 車の助手席に乗り込んだ
車内はクーラーが効いていたから
私が来るちょっと前から
杏寿郎は待っていてくれたのだと分かった
「ごめんね?遅くなっちゃった、
それから、例の話、聞いたんだけど?」
「ああ、どうだ?同時に受けていて
そっちは竈門君がメインになって
進めて貰うよう頼んでいた分だったんだがな?
彼があっちと打ち合わせをしてくれていて、
地元のローカル放送向けの番組作成と、
市のHPの観光案内のページの作成をな
このコロナでの観光客の落ち込みを
何とかしたいって言う、
自治体からの依頼があってな」
みくりがシートベルトを締めたのを
杏寿郎が確認すると
続きは走りながら話そうと言うので
神南港市へ向けて走り出した
車の車内で隣の杏寿郎の方を見ていた
「ねぇ、どこの観光PRなの?」
「一番最初は県内だな?
急で悪いが来週末の予定だ」
来週末??本当に急だな
「花火見れるぞ?特等席でな」
「え?花火見れるの?それも特等席で?」
「観光PRの動画だからな、
花火大会の動画も必要だろう?」