第67章 7月のある週末の話 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「ヒントは?ヒント頂戴よ?
県内でしょ?花火大会あって…他は?」
「そうだな、水質がいい事で
有名な海水浴場があるぞ?」
「え?そんなのあそこじゃん、
フィッシャーズが海上アスレチックした所?」
県内でも屈指の水質を誇る砂浜だ
水質が良いって言葉で浮かぶのはそこだ
「松野海岸でしょ?まつのチック」
「体験できるぞ?」
「はいはい、水着持参ね…、了解しました」
杏寿郎から来週の松野市での
観光PR番組の作成の詳細を聞いた
ひとしきりの話を聞き終わる頃には
丁度車は目的地である
神南港市について
本日はホテルオークラ 臨海に
宿泊するからオークラの駐車場に車を停めて
遅めのランチに予約していた天ぷらの店に向かう
結局選べなくて お店の名前の付いた
エビも小柱のかき揚げも食べられる天丼にした
揚げたてのサクサクの天ぷらに
味の濃いいタレが絡んで
絶妙のハーモニーを生み出していて
午後からは最終的な打ち合わせを
クインテット側とオークラ側と
合同でした後にそれぞれとすると聞いていたので
どこでするのかなと思って居たら
前にあの透明なピアノを弾いた
コンベンションセンターの4階にある
会議室で打ち合わせをすると聞いた
平日の昼間なのだから
人は殆ど誰もおらず
「ねぇ、杏寿郎、弾いてもいい?」
打ち合わせの時間にはまだ
余裕があったから
設置されているストリートピアノを
みくりが弾き始めて
「前に子供の習い事の話をしたが、
ピアノも…習わせてもいいかもな?」
それを腕組みしながら聞いていた
杏寿郎がそう言って来て
誰も居ないのを良い事に
3曲目を演奏をし終わると
後ろから拍手が聞こえて来て
杏寿郎だけだと思って居たら
あっちの担当者が来ていた様で
「すいません、お見苦しい物を…」
「あ、もしかしてなのですが…。
ちんくるさんの、動画で
このピアノで連弾した美女さんですか?」
連弾未経験の美女と
クリアピアノで連弾してみたって
そんな動画だったな…あの動画
「…大したピアノの腕では…無いので
お聞き苦しいかと…、思うのですが…」
そんな社交辞令的なやり取りをして
4階の会議室に向かった
最終的なスケジュールと当日の
流れのすり合わせを行って
それぞれで話がついて居るから
私にそれを教えて貰ってる様な物だけど