第66章 あるカップルの週末 お相手:不死川実弥 現代パロ
はぁーーっと不死川が
ため息をついて
「しゃあーねぇー奴だなぁ、
お前は、どうしてそうなんだよっ」
「助けて下さい、王子様。
このままでは鱗が
干からびて死んでしまうのです」
河童の皿みたいな事言ってんじゃねぇよ
勝手にそれらしい
設定持ってくれちゃってるんじゃなぁと
全く しゃーねぇヤツだな
不死川がソファから立ちあがると
みくりの待つ
バスルームへ迎えに行くと
それまでドアの陰で
見えていなかったみくりの
全身が見えて
「どうですか?
人魚っぽい感ありますかね?」
ひょいっとお姫様抱っこで
バスルームから
人魚のみくりを
不死川が運んでベットの上に降ろす
「ちゃーんと、
人魚っぽくなってっから、
ここのが合ってんじゃねェのかァ」
貝殻のベットの上で
みくりが人魚のコスをした
画像を自撮りして居て
それを煉獄の嫁に送って居たから
「こんな場所で撮った写真
ちゃっかり送ってんじゃねぇよ。
その恰好には、こうした方が
似合うんじゃねぇか?」
そういって部屋の
明かりをブラックライトにすると
天井に水面が
壁面にも海の映像と
アリエルがが自由に
海の中を泳ぐ様が描かれていて
青い光が
その白い部屋を青に染めて
ブラックライトをつけているのと
つけていない時とは
まるで別の部屋の様な印象を受ける
見上げた天井にも水面が映って居て
「凄いっ、綺麗ですね、
不死川さん、アリエルが居るし
天井も水面になっていて…綺麗」
「来た甲斐があったか?」
高さのある天井だから
海の底から見る海面は
こんな感じなのかも 知れない
「私にはありましたけど、
前からこの部屋に憧れてたので。
でも。不死川さんにはメリットらしい
メリット何も…」
「無くもねぇ」
「ふぇ?」
よしよしとまた
何もしてないのに頭を撫でられて
「人魚姫様が、拝めたんだァ。
十分だぜェ?みくり」
その海の中を思わせる様な
青に満ちた世界を
貝殻のベットの縁に腰を
2人で並んで降ろして
下から上を見上げる
「海の中にいるみたいですね?」
「ああ。悪かねェ…っと
そろそろお湯張りも出来てる頃だが、
人魚から人間に戻るかァ?みくり」
そっとみくりが
不死川の手に自分の手を重ねる