第66章 あるカップルの週末 お相手:不死川実弥 現代パロ
どさくさの暗がりに紛れて
煉獄の嫁に抱き着いたりしてたので
みくりをみくりから引き剥がした
お化け屋敷の後も
しばらく学生のWデートみたいにして
一緒に乗り物に乗って楽しんだが
煉獄も煉獄で自分の嫁と
2人で過ごしたそうにしてたし
俺も俺でみくりと2人で
過ごしたいと思ってたから
適当な所で 別行動をする事にした
「オイ、みくり。
んな顔して、怒ってんのかァ?」
「だってぇ、もっと一緒に
遊びたかったのにぃ~。
不死川さんのけちぃ~」
むぅっと頬をフグみたいにして
こちらにみくりが不満を
訴えて来て
「文句言うな。あっちだって
新婚なんだぞ?察しろォ。
……ソフトクリーム」
そう不死川が言うと
ぴくッとみくりが反応を示して
「えっ?ソフトクリーム??」
「買ってやっから、機嫌直せぇ」
さっきまで
ブーブー ブーブー垂れて
悪態をつきまくって居たのだが
俺が ソフトクリームと言った途端に
ぱぁっとその顔が明るくなって
コイツはしょーもねぇ事で
機嫌が悪くなる時があっけど
ソフトクリームかシュークリームでも
適当に買って与えて置けば機嫌が直るから
ズルズル引きずる女に比べて
俺としても面倒くさくなくていい
「いいの?ソフトクリーム?
えっとね、あれがいい、
イチゴとバニラが半分半分のやつ!」
「へいへい、
イチゴとバニラのミックスな」
遊園地のエリアにある
ホットスナックの売店で
不死川がソフトクリームを
注文すると
グイグイと後ろから
みくりが服を引っ張って来て
「ワッフルコーンにして下さいッ」
「ああ、あれな。
わあった、わあったから」
みくりのご希望の
イチゴとバニラのミックスの
ワッフルコーンのソフトクリームを持って
ちょっと離れた所で待っていた
みくりの元に戻ると
「ほらよ、食え」
「うん、食べる」
海沿いの遊歩道に沿って
設置してあるベンチに腰を降ろして
嬉しそうな顔をして美味しそうに
ソフトクリームを頬張るみくりを見ていた
さっきのホテルで食べた
4万円相当のコース食べてる時と
この数百円のソフトクリーム食ってる顔と
そんなに変わらない様子なのを見ると
それはそれで 安心してしまって
「美味いかァ?みくり」