第65章 2人の小さな七夕を お相手:煉獄杏寿郎 現パロ Rー15
普通のスーパーボールの
10個分以上はある
大きなスーパーボールを
すくっても破れる様子もなくて
みくりがポイの上の
大きなスーパーボールを乗せたままで
それをこちらに向けて差し出して来るから
そのポイの上の大きな
緑色のラメの入ったスーパーボールを
杏寿郎が手に取ると
「投げるか?」
「でも、それは失敗したら
何かが割れたりしそうだから嫌かな?」
「そうか、なら諦めるか…」
「杏寿郎もする?スーパーボールすくい」
そう言いながら
3つに分かれてるポイの束の
先程の2枚を取った束ではない
別の束からポイを取って
「あ、これ…、やっぱり
こっちの束のは弱いポイみたい。
ほら、見て、こっちが4号で
こっちのと、見比べてよ」
そう言ってみくりが
こちらに2つポイを向けて見せて来るが
4号だとみくりが言うポイと
新しく出したポイの何が違うのかと
縁取りのプラスチックの色じゃないのかと
杏寿郎が言いたくなったが
みくりがまだ取り出してない方の
ポイを取り出して 3つ並べる
「こっちが、4号、こっちが5号、
んで、こっちが6号のポイね。
7号は弱すぎて悪質なテキ屋しか
使わないらしいから。問屋にも
発注でしか、扱いがないらしいよ?」
「それは、誰に聞いた情報なんだ?」
「こうして比べて見ると、紙の表面の
質感とか、張り具合が違うよね?
弱いポイ程、紙の表面が凸凹して
張りがない感じになってるでしょ?
だから、人がしてるの見たら。何号の
ポイ使ってるのかとか分かるじゃん?」
いや だからそれは
どこから手に入れた情報なんだ?
みくりがはっとした顔をして
「昔さ、地元の祭りで金魚すくいするのが
私の祭りの定番だったんだけどね?
金魚すくいするとさ、知らない間に
時間が経っててね?」
金魚すくいなんて
時間が経つ物なのか?
数匹すくったら
ポイが破れるから終わるんじゃないのか?
それとも 何か
金魚をすくうタイミングを
見計らうのに時間が掛かるのか?
「時間なんて、そんな掛かるか?
たかだが、金魚すくいだろう?」
「だからさ、友達もそれを知ってるから。
そこに私を放置して、終わった頃に
回収に来てくれるの。金魚さ
あの小さいボールみたいなのに
入れるでしょ?あれにね、沢山入れるじゃん」