第65章 2人の小さな七夕を お相手:煉獄杏寿郎 現パロ Rー15
上半身を部屋の中に向けると
その手のスーパーボールを
リビングのテーブルの下目掛けて
杏寿郎が投げて
その手から離れた
スーパーボールが
テーブルの手前に着地して
跳ねて
その跳ねた ボールがテーブルの下に
当たって 跳ね返って
こっちに向かって飛んで来て
杏寿郎がそれをキャッチする
「俺が思うスーパーボールは
こうやって遊ぶものだったが、
君はそうはしないのか?」
「言えない、私が
どうやって遊ぶかなんて。
きっと言ったら引かれるもん」
人に言うと 引かれる様な
スーパーボールの遊び方を
子供の頃にしていたのか… みくりは
どんな遊びなんだと
怖いもの見たさに聞いてみたくもあるが
「こういう、変な形のやつは
丸いのとは同じ軌道では
跳ね返って来ないからな。
その不規則な軌道で跳ねるのを
キャッチする遊びならした事あるがな」
「その、タイプのは
匂いがあんまり好きじゃない。
透明でラメが入ってるやつが、
いい匂いするもん。透明じゃないのは
匂いがイマイチなの」
そう言いながら
今度は金魚のマスコットを
みくりがすくっていて
「杏寿郎、これ、もしかして
束によってポイの強さ違う感じ?
さっきから結構すくってるけど
全然破れないんだけど?4号?」
そう不満そうな顔をして
全然破れていないポイを
こちらに向けて来るから
「こんなにすくってるのに、
無傷とか、4号じゃない?」
「いや、俺には分からないんだが。
そのポイと言うすくうやつには、
強さがあるのか?」
むっとみくりが口を尖らせつつ
そのポイを上に上げて見せて来て
「これは、まぁ使ってるけど。
新しいの頂戴よ、見てて?」
そう言ってザバッと
そのポイを水に沈めて
そのまま真上に持ち上げると
ポイの上にスーパーボールの山が出来ていて
「いや、それはすくえ過ぎじゃないか?
ひとすくいで、スーパーボール
20位すくってるだろうそれ。」
「ポイは4号が、一番強いんだよ
紙が丈夫で分厚いの。
あ、そうだ最中のポイって見た事ある?」
「そんな物があるのか?」
「私は見た事無いけど」
みくりがあの
金魚すくいのポイには
最中で出来ているのがあると言って来て
特大サイズの
スーパーボールをそのポイで
すくって見せて来るから