第65章 2人の小さな七夕を お相手:煉獄杏寿郎 現パロ Rー15
「考え事してて…ね?」
「まぁ、指に大事が無くて良かったが」
傷は小さいから 確かに良かったけど
その後朝食と片付けを済ませて
一緒に家を出た
職場について
それぞれの部署に向かう為に別れた
杏寿郎が自分の部署に付くと
直属の上司である木崎先輩が
杏寿郎に声を掛けて来て
「よぉ!おはよう、煉獄。
さっき、沢渡係長が出勤したら
俺の所来いって言ってたぞ?」
「おはようございます、木崎主任。
そうでしたか、では、すぐに
係長の所へ向かいます」
係長のデスクに向かうと
そこには始業時間前から
すでに仕事を始めている
沢渡係長の姿があって
「おはようございます、係長。
主任より、係長がお呼びであると
お聞き致しましたが…」
ぽんっと沢渡が
自分のデスクの上にケース入りの
CDROMと封筒を投げる様にして置いて
「これ、アクアトピアのCMと
公式サイトでの動画の分のデータだ。
それから、アクアトピアの館長さんから
お前宛ての手紙だ。御礼状なら
ちゃんと、返事返しとけよ?」
そう言いながらも
視線は一度もこちらに向けないから
根っからの仕事人間だよなと
杏寿郎は思いつつも
「はい、畏まりました、
ありがとうございます。俺は
自分の仕事に戻ります」
「アクアトピアのCM放送は、
確か七夕の、今日からだったな。
公式のHPの専用のページも、
CMに合わせて今日から公開になる。
結婚式の受付も…な」
「それは、私としても
理解はしているつもりではありますが」
結果を出せとでも
言われてる様な重圧を感じる
「小野寺…、じゃなかったな、
君の妻は、元気にしてるのか?
前に、一時だけ絵コンテの担当が
骨折した時に、
助っ人に来て貰った時があったが」
この部署で彼女が
助っ人として絵コンテを上げたのは
たった1本のとあるサイトの
紹介動画の絵コンテだったが
「彼女の絵コンテは、
係長の記憶に残る様な、
絵コンテだったんですか?」
「あのまま、ここに残ってれば、
村田よりも、才能があるかもな。
まぁ、あっちも
離したくない感じだったからな」
「妻に伝えておきます。
妻も喜ぶ事でしょう」
係長に頭を下げて
自分のデスクに戻った
それから部署の朝会の時間になって
朝会の後は
プロジェクトチームでの会議
クライアントとの調整に