第64章 例えばこんな結婚式を 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
あ もしかして
私が猫舌だから
火傷しにくい食べ方聞いてくれたのかな?
そんな事を考えながら
言われた通りに食べてみると
「んんっ!美味しいっ」
「だろ?美味いか?俺は、昔から
ここの焼き小籠包好きなんだ」
やっぱり染みついた
食べ方なのか ふうふうしながら
焼き小籠包を食べていたが
何度かここの中華街には
一緒に来た事があるが
いつも 食べないって言ってたからな
火傷をするのが怖かったんだろうが
二つ目の焼き小籠包を食べていて
ふと杏寿郎の手が止まってるのに
気が付いて顔を上げると
ニコニコしながら杏寿郎が
私が食べている様子を見ていて
「いいもんだな。こうして、
君が美味そうにしながら
俺の好きな食べ物を食べてるのを見るのは」
「見てないで、杏寿郎も食べたら?
熱いうちが美味しいんじゃないの?」
「そうだな、食べるか。
うん、美味いっ!!美味いな」
杏寿郎は熱い物も辛い物も平気だもんな
「美味しい?杏寿郎」
「そうだな、こうして食べるのも
人が少ない平日だから出来るんだしな」
そうしてお昼ご飯を済ませると
腹ごなしも兼ねて
中華街をブラブラとして
レンタルして居たチャイナドレスを
返却するのを惜しそうにしていた杏寿郎が
中華雑貨の店に寄りたいと言い出して来て
大きめの中華雑貨の店に入ると
あの赤と金色の縁起物の
逆さまの福の文字の
ポスターが店のあちこちに貼ってある
杏寿郎は迷う事なく
チャイナドレスを選びに行ったので
どうせこれ着てしたいとか
言い出して来るのは予測済みではあるけど
「ねぇ、杏寿郎。
チャイナドレス、
買って帰りたい理由ってさ」
「それを、ここで俺に言わせるのか?
みくり、君は俺の奥さんだろう?
君の旦那さんがしたがりそうな事なんて
わざわざ言う、必要もないんじゃないのか?」
そうさも当然っと
言いたげに返して来たから
それで大正解だとは思ったけど
チャイナドレスを2着購入して
着ていた方を元の店に返却すると
中華街を後にして
元居た方への海沿いへ向かって
南下する
午後からは週末の打ち合わせって言ってたな
「ねぇ、杏寿郎。午後からの、
打ち合わせもあの辺りなの?」
「ああ、レンガ倉庫通りの方だがな」
昔ながらの港の
赤い煉瓦の倉庫を改装した
カフェや雑貨屋のある場所の事だ