第64章 例えばこんな結婚式を 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
次から次に着替えをさせられて
「どのドレスもいいが、これがいいな」
「もう、どれもでいいけどね」
結局 大量にチャイナドレスを試着して
私がその作業に飽きて来た頃に
杏寿郎の許可が降りたので
そのドレスをレンタルする事にした
白地は白地のロングの
チャイナなのだが
大柄の牡丹と孔雀の羽に
鮮やかな青い蝶の舞う柄で
大柄なのだけど
ベースが白だからか
落ち着いて見える
オプションで大きめの
レースの白の扇子を貸して貰って
「そんなに高い物でもないし、
買っても良かったんだがな。
だが、外を歩くならロングだな」
丈はロングだが
両サイドのスリットの深さは
膝の少し上の辺りまでしか
入っておらず
深いスリットのが好きそうなのになと
みくりが内心考えていると
「でも、スリット、このぐらいまで
ある方がいいんじゃないの?」
そう言ってみくりが
自分の太ももの真ん中よりも
上の辺りを指差して尋ねて来るから
「それは…、ここじゃない場所で
ふたりだけの時になら、
そんなチャイナドレスを
君に着てもらいたいがな?」
まぁ 杏寿郎が言う事だから
着たまましたいとかそんな事だろうけど
「チャイナドレスの奥さんと
中華街デートが出来るなんてな。
食べるだろう?肉まん」
丁度行列がひと段落していて
並んでる人が少なかったから
有名店の肉まんを買って
その広場に幾つか設置してある
中華テイストのガゼボで
テイクアウトにして貰った
肉まんを食べる
「ここの肉まんはさぁ、
サイズが普通のの半分ぐらいだから
食べやすいし、皮薄いし。
いつくでも食べられちゃうよね?」
10個買うと
1個 チャイナドレスの特典で
肉まんがサービスだったので
2人でその控え目なサイズの肉まんを食べて
「あそこの汁そばでいいんだろう?
食べながら待っていてくれるか?
俺はついでに、焼き小籠包買って来る」
そう言って杏寿郎が
汁そばを自分が小籠包を
買うついでに買って来てくれる様だったから
その広場に備え付けてある
自動販売機で
神南中華街だけの限定の
ラベルになっている烏龍茶を買って
残りの肉まんを食べながら
杏寿郎の帰りを待ちながら
足元を歩いている鳩に
肉まんの皮をちぎってあげる
ぼんやりとそれを食べている鳩を眺めつつ
杏寿郎の帰りを待っていると