第64章 例えばこんな結婚式を 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
チョイスが赤系統にやや寄っている
チャイナドレスをみくりの方に
差し出して来るので
その7着程を受け取ると
試着室は店の中ほどにあって
その前にはちょっとした
円形のカーペットの敷かれたスペースがあって
試着室の所に黒のミュールも
備え付けてあるから
それを履いて
ここで全身のイメージを見て下さいと言う
こちら側の意向なのだろうが
試着はご自由にとデカデカと
黄色い紙に赤い文字で書かれいるので
遠慮しないくて良さそうだ
試着室の中に入ってカーテンを閉める
確かに試着室には
マジックがあって
あの中の鏡で一人でイメージを見ても
周囲の情報が無いからなのか
何を着ても似合う気がするんだよなぁ
実際それでいいなってなって
買って帰って着たら
あの時のイメージ違うってあるしなぁ
そんな事を考えながら
杏寿郎が渡して来た
チャイナドレスをひとしきり
左右のフックに掛けて気付いた
ジャッとカーテンを少し開いて
顔だけ外に覗かせると
「ちょっとっ!!杏寿郎!」
「何だ?随分と早いな」
「ミニのチャイナばっかりじゃんか!!」
「なら、君が着替えをしてる間に
ロングのも適当に持って来よう」
適当とか嘘だし絶対
自分の好み全開で選んでくるつもりじゃん
まぁ 支払うのは杏寿郎なんだし?
お好みのチャイナドレスを着て
差し上げなくもない
「とりあえず、一番上の赤かな」
そう言いながら定番の
赤の光沢のある生地に
金色の刺繍で小花の柄のドレスを着るも
鏡に映るのを見て
「何か、柄も大人しいし地味だな、次の」
そっちも同じ赤のミニのチャイナだが
鳳凰の柄のチャイナで
「これも、今一つパッとはしないかな?」
そのまま 同じ赤の
大きな龍の刺繍のチャイナドレスを着てみて
「サイズ、合わないのか?」
「ねぇ、杏寿郎、もっとさ
大柄のやつとか無いの?地味な感じする」
昨日のあのドレスの様な
インパクトのあるやつが良いと言いう事なのか?
「あ、ちょっと待って黒着てみる」
赤に金色だけの刺繍だと
どうにもパッとしないけど
こっちの黒の方は刺繍に色も入ってるから
柄も繊細で華やかな印象だ
ヌッと試着室の中から
赤のチャイナドレス3枚が出て来て
「これは地味、安っぽいし
金色だけの刺繍じゃ無いのがいい」
そう中から声が聞こえて来て