第64章 例えばこんな結婚式を 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
お任せくださいと
胸を叩いて言って来て
でも それもコースのオプションなのでと
言われたので メイクを受けるしかないのだが
今日も打ち合わせがあるとは
杏寿郎から聞いていたんだけども
昨日と同じ服は着れないから
白のケミカルレースの
トップスに 女性らしいシルエットの
デニムのパンツを合わせた
白のレースとパール風のビーズの
シュシュで髪をサイドに回して
一つにまとめて束ねると
「お洋服と、髪型に
合いそうな感じのメイクに仕上げますね」
いつのも自分メイクとは違うので
どうにも見慣れない感じがするが
撮られる側の人のメイクを
いつもしてる人のメイクなので
ナチュラルで自然な感じだが
欠点はしっかりとカバーして貰っていて
「すいません、ありがとうございます」
終わった後にも
デトックスウォーターのサービスがあったので
良く冷えた フルーツの沢山入った
デトックスウォーターを頂いて
サロンを後にすると
下のカフェに居ると
杏寿郎からLINEが来ていて
1階のウッドデッキのテラス席に
コーヒーを飲みながら
小型のノートパソコンで
書類の作成をしている杏寿郎を見つけて
その杏寿郎の姿を
チラチラと離れて座って
文庫本を読んでいる女性や
カフェの店員さんらしい女性が
気にしながら見ているのが見えて
普段は眼鏡してないけど
パソコンする時は偶に掛けてる
ブルーライトカットの眼鏡を
掛けてノートパソコンを打つ姿は
間違いなく 仕事の出来る
それで居て 生活の豊かさも忘れない
そんな スマートな生き方をしてる
大人の男…に見えるかも知れないが
その 素敵だなって見てるその人は
見た目通りの男前じゃないって事は
私は重々に承知しているが
杏寿郎がふぅっと区切りの
いい所まで打てたのか
パタンとノートパソコンを閉じると
こちらに気が付いた様で
満面の笑みをこちらに向けて来る
「みくり。終わったのか?
俺も、つい、今しがた区切りが
付いたんだ。用意が出来てるなら
このまま、出掛けよう」
そのまま 昼食に行こうと言っていたので
バックもちゃんと用意して来てるから
ウッドデッキの隅で立って
会計を済ませる杏寿郎を待って居ると
『あの、待ち合わせですか?』
そう見知らぬ男性に声を掛けられて
「ええ、主人と」