第64章 例えばこんな結婚式を 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
そう言って杏寿郎が
カーテンを閉めて
また開けて見せてくれるが
「中々、便利な物だな…、
自動開閉できるカーテン、
なぁ、みくり…ん?」
すぅ…と隣から寝息が聞こえて来て
どうやら奥さんはもう
眠ってしまった様だった
よしよしと眠るみくりの頭を撫でる
「昨日は、お疲れ様。奥さん」
奥さんは大人数の前で何かをするとか
カメラで写真や動画を撮られるのも
あんまり得意じゃないからな
それも只撮られるだけじゃなくて
あのカメラマンの指示に
従いながらドレスを着ての
撮影も長時間だったんだ
「流石に俺も、疲れたと感じる位だしな」
サラ…と みくりの髪を
一房取ると 口付ける
「俺としては、撮影の為とは言え
色んなドレス姿の君を見れたしな。
まぁ、来月は来月でまた、
ウエディングドレス姿の君を見れるし。
まだ、話してないが週末の仕事の
詳細も君は知らないもんな」
ちぅ…といつもの様に
みくりの額におやすみなさいのキスをすると
「おやすみ、みくり」
部屋の明かりを落として
杏寿郎もベットに横になる
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アラームと連動させて
カーテンの開閉が出来るから
アラームをセットした時間に
モーター音と共に部屋の大きな
L字になった窓のカーテンが開いて
部屋に太陽の光が差し込んで来る
「んんっ、眩し…いっ、目ぇ痛い」
隣から機嫌の悪そうな声が聞こえて
杏寿郎が目を醒ますと
自分の瞼を守る様にみくりが
両手で目を覆っていて
「おはよう。みくり、
どうだ?目は醒めたか?」
「醒めるもなにも、痛いんだよ。
窓越しでも、目に刺激が強すぎる」
「世の中には、自然光での目覚めを
わざわざ金を払って買う人も居るのにな」
こんな目が痛いのを
お金払って買うとかどうかしてる
覆っていた手を少し上げると
その手の覆いの下で薄目を開いて
恨めしそうな視線をこちらへ向けて来る
「明るいの嫌なの目が痛くなるからっ、
音でいいよ音で、ちゃんと起きれるから。
そんな事より、自然光にお金を出すって
どういう事なの?」
「何でも、
光目覚ましと言うらしいけどな。
枕元を朝日の様な自然の光に近い明るさで
照らす事で、起こされるから
自然に起きれるようになるらしいぞ?」