第64章 例えばこんな結婚式を 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「みくり。起きろ」
「んっ…、杏寿郎?
もしかして、あのまま寝ちゃってた?」
「お湯張り出来てるから、
先に入るといい」
よしよしと頭を撫でられて
「外で夜を明かすつもりか?
まぁ、色々あって疲れてたし、
こうなるのは目に見えてたがな。
俺もさっきまで、寝落ちしてたからな」
のそっと気怠さの残る
身体をみくりが起こすと
自分の中の彼の出した物が
重力で下がって来るのを感じるから
「今、何時?2時ぐらい?」
「ああ、そうだな、2時少し前だな。
化粧したまま寝るつもりか?」
うつらうつらとしていると
そう声を掛けられて
「杏寿郎も一緒に入ろうよ
お風呂大きいでしょ?こんなお部屋だもん」
デイベットから手を伸ばすと
杏寿郎がため息を付いて
手を引いてベットから
立ち上がらせてくれる
「入るには入るが…」
「何?どうしたの?」
「いや、良いんだ。一緒に入ろう」
俺は一体何を考えてるんだか
みくりと風呂なんて
いつも入ってるのに
何故か自分の中で
それに戸惑う感情があって
一瞬返事を何故か渋ってしまった
俺がぼんやりとして居ると
バスルームの前から声がして
「杏寿郎~。先入ってるよ~」
「ああ、待ってくれ。俺も入る」
大きな丸いジェットバスがあって
ホテルらしい豊かな水量の
シャワーを浴びて 身体の
一日分の汗と汚れを流す
シャンプーをしていると
視線を不意に感じて
その方を向くと
バスルームの前で 固まってる
杏寿郎が居て
「入らないの?」
「良いのか?明るすぎないか?」
私の顔と身体をまじまじと
杏寿郎が見ていて
杏寿郎はまだあっちの杏寿郎に
心を引っ張られたままなのだろうけど
前までは戻そうとしてたけど
それもしなくてもいいなって
何となくに思ってる
この状態の彼と
私の状態でしたら
それは浮気に当たるのかとか
そんな疑問を思ってるのは
私だけなのだろうか?
「みくり、どうしたんだ?
シャワー借りるぞ?」
「ああ、うん、使って」
いつもの杏寿郎だな今は
でもさっきの行為はその
あっちの私とあっちの彼で
でも 感覚は共有してたんだけども
「正直、複雑な気分なんだがな」
私が感じてる感情を杏寿郎も感じて居て
「みくりはどうしたいんだ?」