第63章 例えばこんな結婚式を 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「撮影も覗きに来てたぐらいだからな。
このドレスは人気があるが、インパクトが
ありすぎて、ドレスに着られてる人が
多いんだとも言ってたぞ?」
「えええっ?そうなの?
不安になる様な事、言わないでぇえぇ」
ニコッと目の前の杏寿郎が
笑顔になると
「俺は、このドレスの君に
何て声を掛けていいか分からない位に。
心を奪われてしまって居たがな?
俺の心を一瞬で奪ってしまう位なんだ。
バッチリ、似合っていて、着こなせてるに
決まっているだろう?」
「でも、確かに…このドレスの時の
あのスタッフの人の気合が違ってた
様な気がする…。今思えばだけど」
スッと杏寿郎がまた手を差し出して来て
宇宙の様な大きな球体水槽のエリアから
小さい球体水槽のエリアに戻って来て
「この丸い水槽を
持ち上げてる写真でも撮るか」
「どの水槽にする?タツノオトシゴの
赤ちゃん?クラゲの赤ちゃんも水槽もあるよ?
それとも、カクレクマノミ?クリオネ?」
どの水槽で撮るのかと
みくりがこちらに尋ねて来て
「みくり、両手で
下から受けるみたいにして
水槽を持ち上げて、額をそれに
付ける様にしてみてくれないか?」
「ここにもカメラマンが居るぅ~。
それも指示が細かいぃ~。ああ
もう。今しか出来ないもんね?
はいはい、しますしますぅ」
そう言いながら こっちの
タイミングに合わせて
そのポーズちょっと差分で
表情とか変えて来てるクセに
今日で随分カメラ慣れして来てるな
「このまま、うちのモデルの仕事
他にもしろって話になるかもな?」
「えー?ヤダッ」
嫌そうなのが言葉だけでなくて
その顔にも出てはいたのだが
「だが、今日のCMは完成すれば
全国放送で流れるんだぞ?
あり得ない話でもないが?
うちの両親も、楽しみにしてたぞ?」
「あれだけ、撮影した
カメラの画像とかってうちに来るの?」
「それは、頼めばROMで貰えるだろうが。
ああ、言ってみるか?もしあれなら
フォトスタジオなら、画像だけからでも
アルバムに加工出来るからな。するか?」
杏寿郎の言葉に
みくりが目を丸くさせて居て
「あ、そっか!
杏寿郎、天才じゃない?
その手があったじゃん。それも
プロのあれだけ注文の多いカメラマンの
撮った写真だよ?良いのが撮れてそうだもん」