第63章 例えばこんな結婚式を 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
みくりの元に合流すると
「ねぇ、杏寿郎」
「大丈夫だ。心配しなくていいぞ?
言わなくても、もうちゃんと
用意してある。明日な?」
今日は凄い頑張ったと思うから
何かをご褒美として
杏寿郎に要求しようと思ったのを
もう用意してると言われて
「杏寿郎ってさ、仙人?
それとも、エスパー?」
「いや、言いたい事の、
意味が分からないんだが?
とりあえず、君は疲れたんだろう?」
それから 杏寿郎も
一緒の撮影だから
自然と顔も緩んでしまっていて
大分落ち着いたけど
「杏寿郎、カッコイイね」
「どうしたんだ?突然?」
撮影されながらも
小さな声で会話を交わしつつ
片側が離れた位置に立つ構図や
片側が手前に座る構図で
写真を撮られつつ
四季の壁のそれぞれに合う様な
そんな ポーズを要求されて
「じゃあ、床も行っちゃおうか。
消毒、しちゃってぇ~」
鯉の泳ぐ 映像が映る床を
撮影のスタッフが
アルコールで消毒して行く
「スタジオだったら、ね。
土禁だからね、ここは普通に
靴で上がる場所だしね」
ゴロゴロと床に寝転がって
頭の向きを合わせた状態でとか
互い違いになる様になって
その位置で 手を繋いでとか
床に頬杖を付かされて並んで
手でハートを作ったりと
ドンドンとポーズを指示されて行く
「じゃあ、もう一回
床、寝転んじゃって
頭さっきと時みたいに互い違いでね?」
そう指示されて それに従うと
「あれ、持って来てぇ~」
「はい、あれですね」
あれを用意しろと指示を出して
カメラマンがこちらに
自分の手を見せて来て
グーの形にすると小指だけ上げて
「左手の手、こうしてみてくれる?」
何事なのかと それに従うと
撮影のスタッフの人に
左手の小指に細い赤い毛糸を結ばれてしまって
「指輪も一緒に撮りたいから~」
長めに 遊びのある長さの
互いの左の小指に繋がっている
赤い細い毛糸の
真ん中のゆとりのある部分を
ハートの形に整えて来て
脚立の上から
下のスタッフに
その角度を細かく指示していて
「奥さんは目閉じてね?
旦那さんは目開けて、奥さんの方見て」
シャッター音が聞こえて
「いい感じ、次反対ね?うん、
OK、そしたら両方目閉じて?」
その状態でまた数枚撮られて