第63章 例えばこんな結婚式を 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
カメラの回って居ない時間は
マスク着用だから
しばしの間 休憩と
来てくれていた 同僚達や
親類と会話を交わす
おじさん達は明日いとこの2人も
学校があるし 県内でも遠方なので
披露宴には参加せずにここで帰ると
言っていたので
杏寿郎と一緒に
3人を玄関までお見送りする事にした
3人が帰るのを見送って
杏寿郎に戻ろうと声を掛けると
杏寿郎が周囲を見回して
その 雰囲気から察するに
戻る前に…キスしたいんだろうなと
あの 杏寿郎があのキスで
満足なんてする訳ないかと思いつつ
「あの、奥さん、
言い出しにくい事なんだが…、その」
「いいよ。ちょっとだけ…ね?」
そう言って 誰も居ない
大水槽の前で キスを交わす
館内の明かりは
誰も居ない場所は落としている様で
先程よりも 幾段に 薄暗い
「んっ、杏寿郎…んっ、
あんまり、口吸ったら…ッ、
口紅落ちちゃう…からっ、ンんッ」
「このまま、あっちに戻らずに
君を独り占めしたい所だが…」
はぁーっと杏寿郎がため息を付いて
名残惜しそうにちゅう…と
唇を合わせるだけのキスをすると
身体をグイっと離して来て
「今は、仕事中だからな。
あまり遅くなると、皆が心配するからな」
そう言って 戻ろうかって
話になって 顔を上げると
通路から 伊黒がこちらに向かって
歩いて居るのが見えて
「ん?煉獄か?
今日の主役が、何をしている?
さっさと、あっちに戻るがいい」
「いっ、伊黒。いつから?」
「つい、今しがただが?
俺は、甘露寺が到着したと
LINEがあったからな、
玄関まで迎えに行くところだ」
バタバタと場に不釣り合いな
慌ただしい
足音が近づいて来るのが聞こえて
「きゃああああっ!
遅くなっちゃったわ、遅刻だわ。
遅れちゃって、ごめんなさいっ。
おやすみとれなくて。って
きゃあああああっ!!可愛いいっ!」
そのままの勢いで
みくりの姿を見た蜜璃が
こちらに向かって来るのが見えて
「いやんっ、素敵だわ。
みくりちゃんは、日本一の
ううん、世界一に素敵な花嫁さんね?
きゃあっん、可愛い、可愛いわ。
これが、あの、マリエ・エトウの
最新のドレスね。素敵だわ。」
そう興奮気味に言いながら蜜璃が
グルグルとみくりの周囲を回っていて