第63章 例えばこんな結婚式を 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「折角、俺の可愛いお嫁さんが
俺の元に飛んで来てくれたんだ。
受け止める以外の選択肢がないだろう?」
そこまで言うと
笑っていた笑顔だった顔が
真剣な表情に変わって行って
「あの時のドレスよりも、いいな。
白いドレスも、君には似合う。
あまりにも、君が可愛らしくて
綺麗なものだから、フライングして
しまいそうだったぞ?」
え?フライングって?
「フラ…イング?って?」
「誓いのキスの事だが?」
「杏寿郎のバカッ」
バシッとブーケで顔を叩かれてしまって
降ろせと暴れるので
仕方なく暴れながら不満を訴える
みくりを床の上に降ろした
クルっとみくりが
カメラの方に向き直ったから
同じ様にそちらを見ると
カメラの横に居た
映像監督のスタッフが
こちらに向けて 指で丸として来て
「ん?どうしたんだ?みくり」
「何でも無いよ、あ、私も
受付一緒にするね?」
会場の玄関ホールには
既に数人ゲスト役の
同僚の姿があったが
肝心の自分達の
両親が居ないのに気が付いて
「ねぇ、杏寿郎。
杏寿郎のご両親も、
うちの両親もまだな感じ?」
別室で待機してるのかと
確認したくて杏寿郎に尋ねるが
杏寿郎が首を横に振っていて
少しばかり不安になった頃に
「おおおおっ!みくりちゃん。
すっげぇじゃん!めっちゃ
似合ってるじゃんか!馬子にも衣裳!」
そうホールに響く大声で
高校の制服の慎司が入って来るなり
こっちを指さして言って来て
「みくり姉。結婚おめでとう。
慎司、嬉しくて仕方ないみたいでさ。
昨日から、落ち着かなくて」
そう辰巳が慎司の様子を
みくりに伝えて来て
「コラっ、辰巳、バカッ。
余計な事言うなつぅーの、
俺がめちゃ、恥ずかしいだろ?」
「安心しろ、割と
いつもこっちは恥ずかしい」
そう冷静に辰巳が慎司に返して
「おじさんも、来てくれてありがとう。
2人は明日学校なのに」
「まぁ、俺だけのつもりだったんだがな。
どうしてもって言ったのは、辰の方だぞ?」
3人は披露宴には参加せずに
挙式にだけ参加すると言って来て
申し訳なさそうにしていた
おじさんに対して
「ううん。来てくれるとかって
思ってなかったから…っ、嬉しいッ」
それに遅れて
杏寿郎と私の両親が入って来て