第62章 例えばこんな結婚式を 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「寝るよ?それがどうかしたの?
ねぇねぇ、具材は何がいいかな?」
「それは君に任せるから、
寝る前に腹が減りそうな話は
勘弁してくれないか?」
「でも、寝て起きたら
食べられるよ?朝ごはん
万願寺の残りと、冷凍庫に
あった中途半端な豚肉をさ、
オイスターソースと
マヨネーズで炒めてさ、
リーフレタスと一緒に挟もうか?」
何が他にベーグルの中に
入れる物があったかなと
みくりが顎を擦りながら
思い返していて
「あ、明日ってさ、何時に
ここ、出るつもりにしてるの?」
ここからなら
臨海地区までは車で40分程だ
「そうだな、8時半…は早いか。
8時40分~45分の間だな」
「だったら、8時半でいいじゃん」
いつも家を出る時間よりは
ちょっとゆっくりできそうだ
杏寿郎の様子がおかしいのに
気がついて声を掛けてみると
「ねぇ、杏寿郎どうしたの?」
「だから、俺は毎度言ってると思うが。
君の食べ物の話は、安易に味が
想像出来てしまうのが、
厄介なんだと思ってるんだが?」
何の事と言いたげな顔をして
こっちを見ているから
みくりには 悪気はなくて
明日の朝ご飯の準備の算段の為に
俺が何が食べたいのかを
確認してくれているのだろうが
「でも、定番のさ。
BLTの方がいい?ベーコンは
カリカリにしようか?
あ、でも杏寿郎なら
どっちも食べられる?
それとも、スモークサーモンがいい?
スモークサーモンにアボカドのスライスと
スプレッドのクリームチーズ乗せてね。
その上にさ、スライスした玉ねぎの
マリネをさ乗せるの、何がいいかな?」
「どれでもいい…、君に任せる」
そう力なく杏寿郎が答えて
そのまま先に寝室へ向かったから
その後を追いかけて寝室へと向かった
「ねぇ、杏寿郎、どうしたの?」
先程の様子がおかしかったのを
気にしてみくりが
杏寿郎にそう声を掛けて来て
ムッと杏寿郎が顔を顰めると
「君の所為だからな?奥さん」
「ええっ?何?何かした?」
「俺の、奥さんは、飯テロ嫁だと…。
俺は言いたいんだが?奥さん。
そう言う訳だから、俺は寝る」
そう言ってもぞもぞと
ベットに力なく潜り込んでしまって
「旦那さんッ、寝ちゃう前に
お忘れ物っありませんかね?」
そう 頭まで 薄い布団を
杏寿郎が被ってしまった上に