第62章 例えばこんな結婚式を 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「宇梶さんと、やり取りしてたのか?」
「うん、あの後からね」
宇梶さんのメモには
スマートフォンの番号もあったから
みくりは宇梶さんとは
お礼の電話をしてから
LINEでたまにやり取りをしているらしい
「舟屋のリノベーションは時間が
掛かるから、今年は元々ある
南水無瀬のホテルからの、
夜光虫鑑賞ツアーの送迎はプランでするってさ。
ねぇねぇ、杏寿郎。」
「言いたい事は、何となく分かってるぞ?
俺を誰だと思ってるんだ?みくり。
その泊まれる舟屋に泊まりたいんだろう?」
杏寿郎の言葉を聞いて
みくりの顔が明るくなる
「そう、成瀬さんに聞いて、調べてみたらさ
すっごいお洒落だしさ。いい感じだなぁって。
舟屋ね、沢山あったからさ。ホラ、某
番組でさ、舟屋をさ基地みたいにしてるの
あったでしょ?使えないかなぁって」
要するにあの夜光虫の漁港の
舟屋を何とかして欲しいと
みくりが成瀬さんに頼んだのか
だが 確かに着眼点は
良いのかも知れないな
キョトンとした顔で
みくりがこちらを見ていて
「勿体ないけどもな、どうにも」
「え?あのシャッターの商店街も
放置されてた舟屋も、ああ、後、
廃校になった小学校にも、テコ入れするって。
子供が遊べる施設?みたいなのにして。
県内外からの移住も、
島と一緒に進めるって言ってたから」
「確かに、身近に海のある
あれだけ美味い物がある自然の豊な土地なら
市政と協力すれば、出て行く人を
止めるだけじゃなく、呼び戻して
地域を活気つけられるか…」
揚がった物をフライヤーから出して
新しいのを入れると
「県内の子育てモデル市があるんだけど、
県内からの移住が凄いらしくて。
子育てしやすい環境を整えれば、
島にも活気が出るかなって。
まぁ、医療関係と教育の充実とかも
課題として年単位でありそうだけどね。
こんなゲームあったよね?
市長さんになって町作るやつがさ」
市長になるゲームと言えば
アレしか思いつかないのだが
「リアルシムシティか、まぁ
言い得て妙でもあるが…。
不本意でもあるが、成瀬さんが
君を自分の所に引き込みたいのを
諦められない気持ちも分からなくもないか」
自分の商才に 本人が気付いてないからな
「…そう言えばなんだが、近い内に
宇髄さんが日本に戻るらしいぞ?」