第62章 例えばこんな結婚式を 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「でもさ、旬じゃないんだけどさ。
フライヤーがあるんだったらね。
アレを揚げないとダメかなって」
「アレ?…と言うと」
アレと言っていた食材を
みくりが指さして来て
杏寿郎がその指の指す方を見て
「カリフラワーか」
「カリフラワーを素揚げにするとさ、
魔の食べ物になるよね?」
「成程、それで銀色のヤツか…理解した」
大皿には 牛肉 カマンベールチーズ
ウズラの卵 エビ 竹輪 ウインナー
ヤングコーン 長いも いんげん 椎茸
万願寺 玉ねぎ 冷凍していた筍に
素揚げにしようと言っていた
みくり曰く 魔の食べ物の
カリフラワーか
「私はね、串カツの
最強の具材はね、アスパラだと思うの」
アスパラは 串を打たずに
半分にした片方に
アルミホイルが巻いてあるのが
乗っている皿を差し出して来て
「行きたいか?串家物語」
「でも、ビュッフェスタイル抵抗ある…」
「揚げるだろ?」
「確かに、揚げる」
フライヤーの中に入れた
串カツが揚がるのをぼんやりと眺めていて
「でも、フライヤーあると
揚げたての天ぷらも、お店みたいにして
ここで食べられるね。天ぷらしたら
沢山具材欲張りたいから、
折角の美味しい時に食べられないし」
「天ぷらなら、俺は
レンコンがいいがな。さつまいもと」
「今は、串カツだよ?杏寿郎。
ああ、でもここで揚げて
サクサクの海老天丼作っても良いよね?
フライヤー夢が広がるねぇ。
これ、もう、食べられそうだよ?」
白い四角い間仕切りの皿に
数種類のつけダレが用意してあって
「だが、魔の食べ物にはマヨネーズ一択だな」
「お塩も美味しいけどね、素揚げ。
カリフラワーって茹でたてが
最強過ぎるもんね。冷めると美味しさ
半減しちゃうけど。茹でたての
カリフラワーにマヨネーズほど
美味しい物ないよね。」
「ああ、そうだ、23日の事なんだがな。
時間は夜なんだが、その日は俺も君も、
出張の扱いにしてくれるらしくてな。
最終的な、打ち合わせを向こうがしたいと
言って来てるのもあるんだが。
そのついでにと、うちの上司と
言っても、木崎さんなんだが。
俺達の結婚の祝いに、こんな物をくれたんだ」
コンビニで購入したチケットを入れる
封筒を杏寿郎がテーブルの上置くと
こちらに向かって差し出して来る