第62章 例えばこんな結婚式を 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
ぎゅううっと後ろから抱きついて
杏寿郎の背中に自分の額を押し付ける
「恥ずかしいか?俺は…」
「ねぇ、杏寿郎」
「ん?何だ?みくり」
「ううん、何でもないの。
杏寿郎が好きだなぁって思ってただけ」
「好きなのか?
愛してるじゃないのか?」
好きだと言った言葉に対して
愛してるじゃないのかと
杏寿郎が問いかけて来て
「愛してる…けどさぁ」
「永遠にだろう?」
そう 杏寿郎が返して来て
私が彼のインフィニティを
からかった事に対する
仕返しを彼にされてしまった
「はいはい、そうだよ、
永遠に愛してる」
「それは今までも…か?」
その 杏寿郎の今までもが
胸に引っかかる 痞えて取れない
出会ってから 今日までの
その今までも…じゃない
もっと 前から そうだったのかと
彼が 私に問いかけて来て
今 そう問いかけて来てる彼は
炎柱 の方の彼で
それを問いかけている相手は
私じゃなくて 鬼殺隊だった私に
聞いてるんじゃないかって
そんな気がして
心が落ち着かなくなって来る
「ああ。すまなかったな、
おかしな事を聞いてしまって居た様だ。
コーヒー、淹れ終わった様だな」
そういつもの口調になって
コーヒーを並べた二つのカップに
コーヒーメーカーで
淹れたコーヒーを移した
「折角、今日は時間があるんだ。
ソファで、ゆっくりと何か観ながら飲むか?」
定時で帰って来たのだから
時間がまだ早いので
プライムビデオで何か観るかと
杏寿郎が促して来て
2人で並んでソファに座って
身体を寄せ合うと
自分の身体を杏寿郎に摺り寄せる
「生理中だからと、
無防備過ぎるんじゃないのか?
そういう時期に、したがる
男が一定数居るのは居るからな」
病気ではないと言えど
普段とは身体の調子も良くない訳だし
そう言う事ができない時期だと思えば
ムラムラとしなくもないけど
今は出来ない…って言う
心理による物なのだろうけど
「だからと言って、あからさまに
そういう時期だからって距離を
取られる方が、君は嫌じゃないのか?」
出来ない時期だからと
避ける様な事をされるのは
確かに嫌だけども
「それは、そうだけどさぁ。
杏寿郎はそうしたい…の?」
「君がそうしたいのなら、
…考えなくも無いが?」