第62章 例えばこんな結婚式を 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
はぁっと杏寿郎がため息をつくと
「何から何まで、俺の
勝手な勘違いだった…と言う事だな」
「ねぇ、杏寿郎」
「何だ?」
食後のコーヒを淹れる用意を
みくりがしながら尋ねて来て
「カレーさ、沢山あるから
明日、お昼に食べられる様に
お弁当にしようか?」
「愛妻弁当…か?」
そう杏寿郎が恐る恐る尋ねて来て
「今日の残り物の、
カレーを詰めるだけだよ?
うーんでも、杏寿郎が
朝もだけど、平日の夜も
あっちの回数控えてくれるなら…。
朝ご飯の用意のついでにだけど、
ちょっとだけ、今より
早起きしてお弁当作れなくもないけど?」
どうする?と提案して来て
どんな事でも即決する杏寿郎が
うーん…と 唸り声を上げたままで
腕組みをして まだ唸っていて
「そう言えばの話なんだけどさ」
「今度は、何だ?みくり。
俺は、今、考え事をしてるんだが?
どっちの食べたいを優先するかをだな」
どうせ 食いしん坊の
杏寿郎の事だから
どっちも食べたいとかって
言い出して来そうだったので
それを両立しないための
約束と言うか 交換条件なのに
「まぁ、それは杏寿郎が
納得が出来る感じに悩んで貰ったら
いいんだけどさぁ?
その、結婚前にね。杏寿郎が、
したいって言ってたのに
してなかったやつね、
してもいいかな~って」
「ああ、そうだ。例の
麻理恵先輩からドレスが仕上がりそうだと
連絡があったからな。撮影の日決まったぞ」
その会場の営業時間終了後に
撮影をするとは聞いていて
ある程度の段取りは出来ているが
後は 麻理恵先輩のドレスの
仕上がり待ちだとは聞いて居たけど
「で、その日っていつなの?」
「6月の23日だが」
23日には丁度終わってる頃だから
麻理恵先輩のドレスを汚してしまうかもと
心配をしなくて済みそうだ
「指輪…の箱も用意して置かないとな」
ああ そうか
模擬の式をして
その流れの中で撮影もって話だったから
指輪の交換もするんだったな
「インフィニティ…」
みくりが自分の口元を押さえて
ニヤニヤと笑っていて
「エターナルには言われたくないがな。
どうせ、恥ずかしいメッセージかも
知れないが、君も大概だからな?」
「いいじゃん、指輪。はめてたら
見えないし、恥ずかしい夫婦でさ」