第62章 例えばこんな結婚式を 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「やっぱり、
朝は…控えた方がいいんだな」
「うん、そうして貰えると嬉しい」
夫婦生活の頻度についての
ルールを再度 確認をし合う
正直…な所を言えば
結婚する前の方の頻度で
私としては十分だけども
杏寿郎の希望が
毎晩 2回に 朝も1回と言う
一昨日まで頻度が希望だと言われてしまうと
仕事に行く前に前夜の分と朝の分で
こっちの体力が尽きてしまいそうで
「その…、朝はどうしてもダメか?」
そう言って来る杏寿郎の表情は
困った様なそれでいて
何とも言えない色気がある感じで
言ってる内容がこれでなかったらなと
こっちとしては
思わずには居られないのだが
朝は…正直 元々好きじゃない
眠いから 頭も体も寝ぼけてしまっていて
「朝はその、苦手…なの私」
その状況が理解できずに
あれよあれよと 知らぬ内に
こっちの気持ちが追いつかないままで
そうなってる感じがして
「仕事の無い日なら…ね?」
「いいのか?朝でも」
そんな明らかに
嬉しそうな顔をされちゃうとねぇ
前に杏寿郎からは
朝の方が 無性にそうしたくなるとか
そんな話を聞いた事があったけど
今の感じだと 朝にしたいみたいだし
「それより、みくり。電話、どうして
出てくれなかったんだ?心配したんだが?」
みくりが軽い
ゆすぎ洗いだけした食器類を
食洗器に並べて行きながら
「ああ、スマホ?あっちで充電してる。
昨日、杏寿郎がさ、
早く休めって言ってくれたじゃん?
そのまま寝ちゃったから、充電がね?
切れちゃって、帰って充電してたんだけど」
「充電中でも、電話は掛かるだろう?」
ふと何かを思い出したように
あっ…と声を上げた
「あーじゃあ、ターメリックがさ
切れててさ、カレー粉入れてるし
ターメリック無くてもいいかなって
思ってたんだけどね?でも
やっぱりあった方がいいなって
買いに行ってたんだよ、
刺したままにしてたの忘れてから」
みくりの言葉に
はぁっと杏寿郎がため息をついて
あの時 俺からの電話に
みくりが出なかったのは
近所のスーパーに
スマートフォンを充電器に
刺したままで 出ていた様で
「いや、でも、ターメリックと後、
ガラムマサラもある方がいいかなって」
「様するに…」