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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第61章 呼びたい男と呼ばない女 お相手:宇髄天元 現パロ



このアート作品は
カゲヤマシンキが地元を離れる前に

思い出と地元への愛を
形にして残したんだなぁって

その 区切られた窓の

ひとつひとつに

彼の思い出の欠片たちを見ているかの様

段々と その世界が

赤く染まって行って


そして 夕暮れから夜へと移り行く様を


その ワイヤーのフレームに
切り取られた世界から

静かに眺めていた


「この、作品は…、観る時間によっても
また別の顔を見せる様な、そんな
アート作品なんですね。太陽の位置とか
季節、天候で、その表情を変える様な…」

「あの、あそこの形見て」

そう言って宇髄が
ある部分を指差して来て

港街として栄えていた市の
シンボルマークである

錨を模した 

小さな窓が 他の
大胆に切り取られた窓に比べて

ひっそりと 分かりにくく配置されていて

その錨の 丸の部分からノゾキアナの様に

覗き込めば

その先にあるのは…昼間に居たあの

臨海地区の商業施設からほど近い場所の


「あの、もしかして…」

「そ、あの食べ物のなる木がある場所」


じっと目を凝らさないと見えない

この 錨のマークを

カゲヤマシンキはどんな気持ちで

この中に隠したのかな…って

そんな事を考えながら その錨を見ていた


その 大きなドーム型のモニュメントを


後にすると


「じゃあ、夜になったし。夕飯しねぇ?」


確かに夕飯の時間に
丁度いい時間になってるけど

この 日高ガーデンテラスには

ジンギスカンのレストランを始め


昼はこの眺望
夜は100万ドルの夜景を楽しめる

レストランが 数軒 軒を連ねているのだが

その中のイタリアンのお店を指差して来て


「そこでもいい?」

「え、ええ」


夜景の良く見える席から

埋まっちゃうと思うんだけど


中に入って 気がついたんだけど

名前聞かれて予約の確認を
入口で店員にされて

そのまま 席に案内される


普通の テーブル席とは別に


一面のガラス窓の向こうの夜景を
独占して楽しめる

その大きな窓に面する
カウンターの席が幾つかあって

「人の頭越しの夜景とかってさ、
イマイチじゃない?」

イタリアンだから
フレンチ程ではないかも知れないが

既に席のチャージと
コースで予約済…でしたか


「ね。デートってこんな感じ?」
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