第61章 呼びたい男と呼ばない女 お相手:宇髄天元 現パロ
「今度はさ、俺の行きたい場所
付き合って貰ってもいい?」
三国屋を後にすると
宇髄がそう提案して来て
その提案に反対する理由が無いので
みくりが頷いた
「山、行きたいんだけど?いい?」
今いる場所は海沿いで
山に行きたいと言って来て
山? 山って言うと
前に何度か 宇髄に連れられて
夜景を観に行った展望台のある
この場所からは 北側に広がる
日高山の辺り…の事だろうか?
日高山は夜景の有名なスポットであり
日高山からの夜景は
100万ドルの夜景などと言われているが
今から 日高山に行っても
夜景見れる時間までと言うと
随分と時間を持て余しそうにある
「山と言うと、日高山ですか?」
みくりが北に広がる
日高山を指差して宇髄に尋ねると
「そ、日高山」
「まぁ、そんなに
遠くないのでいいですけど」
ここから 日高山までは1時間も掛からないし
「それとも温泉行く?」
「温泉?日高山過ぎてますよ?
有本温泉の事ですよね?それって」
「俺、こう見えてもさ、温泉
結構好きだったりするんだわ。
ま、温泉は冗談だけど、じゃ行く?」
こんな時間の日高山に
何をしに行くのだろうか?
今の季節なら
日高山植物園にアジサイを見に行くとか
日高山アートガーデンかな?
あそこにも 季節季節で
アートなオブジェを
展示したりする場所があるし
まさか…裏日高ドライブウェイだろうか?
あの辺りは 地元では有名な
ラブホテルが多く立ち並んでいる
エリアではあるが…
いや わざわざそこに行かずとも
さっき居た場所の近くにも
そう言った場所がある場所はあるし
「どこ、行くのか、聞きたいの?」
私の考えている事が
どうやら顔に出ていた様で
笑いを堪えながら
宇髄がこちらに尋ねて来た
「んー、じゃあ、ヒント1」
突然にクイズ形式で
目的地を当てるシステムになってしまった様だ
「目的地は、日高山にあります」
と言う事は 裏日高ではないと言う事だ
「ヒントその2,明るい時間でも楽しめます」
「日高山には、昼間に遊ぶ場所
幾つかあるんですけど?」
「ああ。それじゃ、絞れないって事ね。
へいへい、じゃ、ヒントその3。
俺が好きな物…かな?キラキラしてんの」