第61章 呼びたい男と呼ばない女 お相手:宇髄天元 現パロ
三国屋に着くと
ランチの時間は過ぎてるので
外の席も中の席も余裕があって
好きな席でいいと
お店の人が言って来たので
テラス席にある エリアの奥に
テラス席なのにソファになってて
ゆったり出来そうな席を見つけて
「あ、あそこ、あっちでもいい?
あの、ソファの所」
「はい、どうぞ。
お好きなお席、
お座りになってお待ちください」
宇髄がその視線の先に
気が付いてくれた様で
そうお店の人に確認をして
「いいってさ。あそこで良かった?」
「はい、あそこにしましょう。
前は中の席で頂いたんですけど、
外も今の季節は気持ちいいですね」
海が見える様に
片側にしかソファは配置されて居ないから
必然的に隣同士に座る事になって
自分の隣にクマを座らせて
みくりがソファに座ると
宇髄がその隣に腰を降ろして来て
クマと宇髄の間に挟まれてしまった
「あの、狭いんですけど?
そっち、空いてますよね?」
ソファは大きめだから
大人3人でも座れるくらいで
クマを置いても余裕があるハズなのに
ピッタリと身体を寄せられてしまって
「もしかして、恥ずかしいとか?」
「恥ずかしいですよ。ここ外だし、
それに、もうすぐ…」
「ああ、水とメニュー
持って来るからって事?
いいじゃん、別に、恋人同士なんでしょ?」
恋人同士…と言う言葉に
ドキッと胸が跳ねてしまった
「あ、そだ。チーズケーキでいいよね?
飲み物は?何するの?」
「アイスの…レモンティーで」
と答えてから まだメニューと
お水届いてないのにって思って居ると
『いらっしゃいませ、
こちら、メニューとお水になります』
「あ、注文、いいですか?」
とそのまま 店員に
宇髄が頼む物を決めていた様で
スマートに注文を済ませてしまって
まぁ 三国屋に来る人は8割は
チーズケーキだろうけども
「チーズフォンデュの方は?
食った事ある?ああ、さっきの
ビニール傘の所の画像、送るわ」
そう言って LINEを起動させると
アンブレラスカイの所で撮影した画像を
宇髄がみくりのスマートフォンに
送信して来てくれて
「これ、いい感じじゃね?」
その数枚の画像の中の一枚を
宇髄が指さして来て
同じ 画面をのぞき込んでいると
自然と距離が近づく
不意に目が合ってしまって