第61章 呼びたい男と呼ばない女 お相手:宇髄天元 現パロ
七色の傘を自分のスマートフォンに
残して居る 彼の姿を
自分のスマートフォンに残した
数枚 自分のスマートフォンに
その色鮮やかな傘と地面に映る影を
残している時に
ふと みくりの方が気になって
宇髄がみくりに目を向けると
よっぽどいい画像が撮れたのか
自分のスマートフォンを
嬉しそうな顔で眺めている
みくりの姿が見えて
バレなきゃいいか
周囲の景色と共に映る様に
その姿を 残した
そうしてから思ったが
盗撮…になるか 犯罪じゃん
「あー。折角だしさ、
写真、撮っとかない?送るし」
「あ、でしたら、あっち行きませんか?」
そう言って七色のトンネルとは別の
そっちはアンブレラスカイになって居る
エリアの方をみくりが指さして
「インスタ用の映える写真が
撮れるエリアがあるみたいですから」
その小さく区切られたエリアは
単色だけの傘で構成されていて
その端に傘立てに
同じ色の傘があって
写真が撮れる様になっている様だ
自分達が傘を差して
その傘の群れに混じった様な
そんな写真が撮れる様で
撮った画像送ってくれるって
言われて 数枚 撮られたのはいいけど
「傘、もうちょっとさ、そうそう
肩に軽く乗せて、そ。視線はあっち」
あれ??何だろう
写真撮影会??だったっけ?
あれ?カメラマンだったっけ?
「宇髄さん、カメラマンみたい」
「あ。悪い、色々と構図とか
ポージングとか、光源と陰影とかに
拘り過ぎてたわ。ついつい」
自分でも無意識に…だったと言う事だろうか?
「宇髄さんは。アーティスティックな
趣味がおあり?夜景の事もだし」
はぁっと宇髄が ため息を付いて
「興味ある?俺のそういう話」
「興味、あると言ったら?」
「いつもは、塩対応なのに?
何でそんな違う訳?」
「違う?」
「だから、夜のみくりと
昼のみくりは、何でこんなに違う訳?」
ふふっとみくりが
宇髄のその問いかけに
今まで見せた事ない様な 笑顔を見せて
「知りたい…ですか?」
「んー、まぁ、聞いていいなら?」
「だったら、宇髄さんの事
教えてくれたら、教えます」
はぁ?何それ?
意味深に言って来て置いて
勿体ぶって来る感じ?