第61章 呼びたい男と呼ばない女 お相手:宇髄天元 現パロ
あれから シャワーを浴びて
そのまま 寝直した
腹 減ったし
そう 空腹で宇髄が目を醒ますと
時刻は 土曜の昼前で
朝食も食ってねぇんだから
そら 腹も減るわと
冷蔵庫 なんかあったっけ?
そんな事を考えながら
ボリボリと後頭部を掻きながら
ベットから起き上がり
コーヒーでも淹れて
冷蔵庫 見て考えよ
コーヒーをコーヒーメーカーにセットして
冷蔵庫のドアを開いてしゃがみ込む
ハムと チーズと 玉子はある
野菜は… アボカドとセロリとパプリカ
それから この前のトマトの半分のやつ
「んで、そば粉ね…」
野菜室でストックしていた
そば粉と薄力粉を取り出して
「ま、ガレット一択だわな…。
アボカドとパプリカのマリネと…後は
セロリのスープ…で決まりね。
ん?めっちゃ完璧じゃん?俺天才じゃね?」
誰も 居ないし
共感もしてくれないから
自画自賛するしか 無いんだが
ガレットの生地をボールで
混ぜながら コーヒーを飲む
置きっぱなしにしていたスマホの
存在を思い出して
LINEのアイコンに
赤い●が付いて居たから
誰からのLINEかと 起動させる
勿論 料理の手は動かしたままだが
パプリカはトースターで焼いて
その間に アボカドとセロリを
使いやすい大きさにカットする
合間にコーヒーを流し込みながら
LINEの未読を確認していると
昨日 置いて行った
沙也加と美羽からで
ご不満たらたらだったので
適当にご機嫌取りの返事をして置いた
それから もう 1件
みくりからLINEがあって
思わず 動揺してスマホを落としそうになったが
この半年で みくりから
LINEが来たのって初めて…だよな?
今日 会えますか?
と言う それだけのLINE
会うも何も
そっちが帰ったんじゃん?
勝手に帰っておいて
会えるのかって 何でよ?
「いや、意味…分かんねぇんだけど?
ん?でも、会いたいって言われたの
初めてじゃね?これ?まさか…
いや…、ねぇか。そんな気があったら…。
そもそも、帰らねぇ…わな」
そうだとしたら いい意味の方じゃない方の
会いたい…だと覚悟するか
もう 呼ばないで…の方だって
考える方が 自然だわな