第61章 呼びたい男と呼ばない女 お相手:宇髄天元 現パロ
いいけど 何時がいいの?
とだけ LINEを返した
そうしたら すぐにLINEが来て
指定されたのは意外な時間だった
みくりが会いたいと
指定して来た時間は
昼の2時だった
いや まぁ 今 昼前だから
全然 行けない時間じゃねぇけど
玉子とハムとチーズのガレットと
焼きパプリカとアボカドのマリネと
セロリと冷蔵庫にあった
サラダチキンのスープでブランチを済ませて
後片付けを済ませると
着替えて そのままマンションを
待ち合わせの時間に間に合うように出た
待ち合わせをしてるのは
最寄りの駅のロータリー
他の子は 家の前まで行くのに
みくりは家の場所を
よっぽど俺に知られたくないらしく
迎えに行くのは この駅だ
待ち合わせの5分前には着いたが
いつものその姿を探すも 見当たらない
しつこそうなナンパに絡まれている
清純そうな真っ黒の巻き髪の子なら居るけど
どうせ まだ
みくりは来てねぇし
「助けるだけ、助けとく?」
車から宇髄が降りると
「ごっめーん、遅くなっちゃった?
ごめんね。ん?君誰だっけ?
俺の彼女の友達?お知り合いとか?」
そう言って しつこいナンパに
絡まれている 女の子に助け舟を出した
一瞬 目を疑った
ゆるいふわふわとした巻き髪に
同じ様にふわふわとした
真っ白のスカートの
如何にもこれから 彼氏と
デートに行きますよって言ってる様な
そんな服装をしているのが
自分の待ち合わせていた相手だったとか
そんなこと あんの?
「みくり?だよな?」
そう言うと その顔を
ムッとみくりが顰めて
その仏頂面を見れば
ああ みくりだわと気が付いて
いつも 服だって
化粧だって地味なのに
「変…ですか?」
「変?変じゃねぇけど。変だわな」
そう 変
変かと言われれば変だ
自分から 会いたいなんて言いやしねぇし
スカートなんて 履きもしねぇし
それに そんな メイクだって
いつもは しねぇじゃん
ああ そうか そう言う事ね
俺にもう会わないって言っといて
本命の男と これから会うのかよ
「で、派手にいい男な訳?」
「いい男…って?」