第60章 2人のハネムーンは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
その後の話を聞いて
聞かなかったら良かったと
俺が後悔をしたのは言うまでもなく
「ねぇ?凄いでしょ?
カタツムリってさ、おっとりしてる
イメージあるけどさ。かなりヤンデレ
なんじゃないかって。あの風体に
似合わない、ハードプレイじゃない?」
「だから、俺の中の
カタツムリのイメージを覆すのは
やめてくれ…。今から梅雨が来たら
俺は、どんな目で彼らを見ればいいんだ?」
ー”目的地 周辺に到着しました
ルート案内を終了します”ー
そう 宇梶さんに教えてもらった
創作料理のお店でナビをセットしてたのに
どう見ても 民家しかない様な
そんなエリアで ルート案内を
終了されてしまう
「場所、分かりにくいって言ってた。
杏寿郎、宇梶メモ見て、これ」
そう言って メモを
隣の杏寿郎にみくりが
手渡して来て
「ああ、メモか、えっと、
そっちの筋の、緑のビニール屋根の
閉まってる店の横の細い道の奥らしいぞ?」
「え?道細いっ、ねぇ、
杏寿郎、細い所擦りそうだから
あそこで、停めるから変わって、運転」
細い路地裏の様な道が
続いていて
車一台がすれすれな道幅だ
運転を交代して欲しいと
みくりが申し出て来て
閉まって居る店の店先の
ちょっとしたスペースに
ハザードランプを点灯させて停めると
「確かに、曲がるにしても
切り返ししないと厳しい角度だな」
運転席から助手席に移って
「そうだよ、角でガリガリしちゃいそう
だったからさ。昭和…の商店街
って感じのシャッター街だね。
営業してる店、あるのかな?」
一応商店街らしい通りではあるが
営業をしている店は無いらしく
タバコ屋の看板も
塗装が剥げて 錆びて赤くなっている
「こう言うシャッター街に
スプレーアートみたいなのいいかもね。
歩く、美術館みたいになるし。
暗い街並みも明るくなるし」
そう言いながら 車の中から
シャッター街の画像を撮影すると
LINEで成瀬さんに送信した
「あ。そうだ。成瀬さんがね。
天橋立の方の、グランピングの方ね。
そっちに、ラグジュアリーエリア??
を夏にオープンするから、おいでってさ」
「こっちの方も開発の件は、
オッケーしてくれたのか?
忙しそうな人だがな、何かと」
「だから、今から行くんじゃん。
夜光虫をさ見に行くわけよ」