第60章 2人のハネムーンは… 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「…っ、そ、それはっ…。
フライボードも出来て、
水上バイクも乗りこなせる。
素敵な旦那様を、独り占め出来て、
とてもとても、贅沢させて
貰っちゃってるからっ、んんっ、
ああっ、もう。これでいいの?」
どうにも 恥ずかしいと言う
感情の方が勝つらしくて
俺の恥ずかしがり屋さんの奥さんは
大体いつもこんな感じだが
「俺も言うか?」
そう返事を返すと
むうっと口を尖らせてままで
その眉を顰めるから
「言わない方がいいのか?」
「…うっ…、そ、れは…」
言って欲しいとも
言わないで欲しいとも
みくりは言って来ないので
その 返答を待ちながら
表情を変えるみくりの顔を見ていた
付き合いはそれなりに長いが
毎回 毎回こんな感じの質問をすると
こんなリアクションをして来るから
「俺が、奥さんの
どんな所が好きだとか。
そんな事を聞きたいのかと思ってな」
困ったような顔をしていた
みくりがふっと真顔になって
じっと今度はこっちを見つめて来て
「ねぇ、杏寿郎」
「ん?どうしたんだ?みくり」
「それはさぁ、ここで
言ってもいい様な、内容だよねぇ?」
そう こちらを疑っている様な
そんな目を向けて来るから
「ん?そっちの部分での
好きな所も…俺の奥さんは
俺の口から、聞きたいと?
そうだなぁ。流石に、俺が
君のそう言う部分のどこが
どんな風に好きなのかは、
ここでは言えないが」
杏寿郎がみくりの耳を
自分の手で隠しながら
口を近付けて寄せて来ると
「それは、今夜…ベットの上で…。
ならば、教えてもいいが?」
ここでは言えないから
夜にベットの上で
とそう言われてしまって
「顔が、赤い様だが?」
「きっ、気のせいっ!!
気のせいだからっ。足湯の
温度が熱めだからだってばっ」
にやっと杏寿郎が笑って
ニヤニヤとしているので
「俺のせいか?」
「杏寿郎…が、悪いんでしょ?」
「なぁ。みくり」
「何?どうかしたの?」
「いや、夜の話なんだがな?
俺が、言ったら。君からも…
言ってくれるんだよな?」
私が 杏寿郎の そっちの方の
どこが好きか…だとか
そんな 事を聞きたいと
彼に強請る様にして言われてしまって
その返答に 困ってしまう
「さて、そろそろ、行くか?」