第59章 2人のハネムーンは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
たくし上げられたままで
身体に残って居た
ビキニの肩の紐に
きゅっと 自分の指先を引っ掻けると
その視線をこちらに向けて来て
ふっと誘惑するような
そんな微笑を浮かべながら
自分の指の背で
その紐を弄びながら
指をまた 一本 一本と
肩の紐の下に滑り込ませて行くと
スルッと 肩紐を落として
上のビキニを 脱いで来て
彼女が 自分で
自分の下着を脱ぐ姿を
見た事がない訳じゃないが
こんな風に 勿体付ける様にして
誘う様に 脱ぐ仕草は見た事がない
俺の知っている彼女とは
まるで別人かの様な
そんな空気すら纏っている様にも見える
俺のみくりは
こんなにも 厭らしかっただろうか?と
そんな 疑問すら感じてしまって居て
何が彼女をこう変えるのかと言うと
思い当たる節ならある
さっき彼女が俺に問いかけた言葉
プールでした事があるのかと…
その経験の有無を尋ねられて
俺にそうした経験が無いと
俺が答えたからなのだろうが
あると言って そうなるなら
まだ 幾分こっちも理解が出来るが
「ねぇ、杏寿郎…。
みくりに、
杏寿郎を独り占めさせて?」
その言葉に どきっと胸が跳ねた
彼女が 自分を名前で表現するのは
今まで 聞いた事がなくて
俺と言う 存在を
求められているのだと言う
その現実に クラクラとする様な
眩暈すら感じてしまう
「みくり。明日は
大雨じゃないか?珍しいな。
君が、そんな風に、俺への
独占欲を示して来た試しがないからな。
そんな感情を、隠さずに
俺に、知らせてしまっていいのか?」
みくりは そう言う感情が
表に出す出さないと言うよりは
人に比べて 薄い感じで
欠落してるのかと 疑っていた時期もあるが
そんな 彼女に
こんな風に 示されてしまうのは
正直 喜びでしか無いのだが
スルッと杏寿郎の手が
みくりの頬を撫でて来て
「なぁ、みくり。
俺を君の物にしてくれないか?」
杏寿郎が そう言って来て
「杏寿郎を、私の…物に?
しても、いいの?」
「俺は元より、君の物だがな?
いいか?そうしたいんだが?
俺を、受け取って貰えないだろうか?」
上の水着を脱いだようにして
下のビキニにも指を掛けて
スルスルと降ろして行く