第59章 2人のハネムーンは… 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そう言って掛け直すかと
スマートフォンを杏寿郎が
操作をしていると
丁度相手の方から着信があって
「さっきの着信の人から?」
「ああ、そうだ。
俺に色々と悪い遊びを教えた、
張本人でもあるがな。
俺は、この人に付き合わされて
水上バイクの免許の取ったし、
さっきのフライボードも
ある程度、出来る様になったからな」
ピッと通話のボタンを押して
杏寿郎がスマートフォンを耳に当てた
「はい、すいません、宇髄先輩。
何度もお掛け頂いていた様でして、
先程気が付きまして、こちらから
お掛けしようかと、はい、今ですか?
はい、大丈夫ですが…、はい、分かりました」
それだけ言うと一度通話を切断して
ビデオ通話で再度 着信が再度あって
引っ付けていた身体を
杏寿郎が離すように合図して来て
映らない範囲に身体を引いて座り直した
「はい、煉獄です」
『よぉ!久しぶりだなぁ、煉獄。
元気してんの?不死川からさ、昨日
連絡あったんだけどさ、お前。
結婚したんだってな!
なんで俺に言わねぇんだよ』
ここから杏寿郎の顔を見てると
何となくだけど この宇髄さんと言う
先輩についてだが 分かったような気がして
「宇髄先輩は、海外におられるので。
報告はまた、コロナが
落ち着いた頃にと考えておりまして。
挙式も予定しておりませんで、
入籍のみでしたので」
『でしたのでぇじゃねぇよ!
その口調止めろって言ってんじゃん?
俺と、煉獄の仲じゃない?炎柱
音柱の間柄でしょ?俺達はさ』
音柱と言う言葉を聞いて
その音柱と呼ばれていた人物の姿が
みくりの脳裏に浮かんでくる
「ですから、俺にはその、
宇髄先輩の仰る前世とやらの、
記憶が全く無いのでと
何度も、話したと思うのですが?」
「音柱…宇髄、天元…様?」
『そそ、大正解。
音柱、宇髄天元様ね。
何だ、煉獄さ、ちゃんと
みくりちゃんの事、
見つけてんじゃん。大学の時さ
お前が全然、みくりちゃんの事
気にしてんのにさ、
声掛けに行く素振りもなくてさ。
地味に心配してたんだぜ?
あー、良かった良かった』
ジッと杏寿郎が
こちらを見て来て
「みくり。話をするか?
宇髄先輩は、かなり詳細な記憶を
持ってるんだが…、
聞きたいかならの話だが」
『馬鹿っ、要らん事言わなくていいの』